「俺もいるぞ!」カタールW杯行きのアピールに成功したのは3人。10年ぶり代表復帰の宮市亮は悔しい結果に【E-1通信簿】

2022年07月28日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

谷口は流石の統率力も、当確ランプは灯せず

国内組の26人で臨んだ今大会。この中から何選手がカタールW杯のメンバー入りを果たせるか。(C)JFA

 日本代表は7月27日、E-1選手権の最終戦で韓国代表と豊田スタジアムで対戦し、3-0で快勝。香港戦(6-0)と中国戦(0-0)の結果と合わせ、勝点を7に伸ばし、4大会ぶりのE-1制覇を果たした。

 正直、対戦相手のレベルから考えれば、手放しに喜べるものではないが、どんな大会であれ、チームとして確実に目標を達成したことは大いに評価すべき点と言える。そんな国内組で臨んだE-1において、個人的に評価を上げた選手はいったい誰か。

 ここでは出場した全26選手を5段階(S→A→B→C→D)で採点する。今冬に開催されるカタール・ワールドカップのメンバー入りへ、「俺もいるぞ!」とばかりに、熱烈にアピールした3選手には最上級の「S」を付けた。プラスで森保一監督にも評価を下している。

GK
大迫敬介(サンフレッチェ広島

評価「B」
1試合(先発1)出場・0失点
中国相手に終始押し込んでいたため、見せ場はほとんど訪れず。代表GKの3枠入り定着へ、アピールの難しい大会となった。

谷 晃生(湘南ベルマーレ)
評価「A」
1試合(先発1)出場・0失点
韓国から3点目を奪った直後、隙が生まれてもおかしくない場面でビッグセーブ。この好守が3戦連続クリーンシートをもたらし、大会をきっちり締めた。

鈴木彩艶(浦和レッズ)
評価「A」

1試合(先発1)出場・0失点
大事な初戦でA代表デビューを飾る。実力差のある格下相手だったとはいえ、19歳らしからぬ堂々たるプレーを見せた。
 
DF
佐々木翔(サンフレッチェ広島)

評価「A」
2試合(先発2)出場・1得点
対人の強さを見せつけ、韓国戦で優勝を手繰り寄せる追加点も奪った。前回大会はキャプテンとして宿敵に屈辱を味わっただけに、得点後の雄叫びは気持ちがこもっていた。

谷口彰悟(川崎フロンターレ)
評価「A」

2試合(先発2)出場・0得点
キャプテンとして初招集11人の急造チームをまとめ上げた。とはいえ期待値が高いからこそ、初戦のバタつきも記憶に残った。カタール行きの当確ランプはまだ灯っていない。

山根視来(川崎フロンターレ)
評価「A」

1試合(先発1)出場・0得点
1試合のみの出場に終わったが、その香港戦で貫禄の2アシスト。確実に結果を残し、持ち味を見せた。

畠中槙之輔(横浜F・マリノス)
評価「B」

2試合(先発2)出場・0得点
谷口の相棒として2試合に先発。能力の高さを見せつけたものの、最終戦のパスミスとイエローカードは後味を悪くした。

小池龍太(横浜F・マリノス)
評価「B」

2試合(先発2)出場・0得点
水沼との横浜コンビで好連係を披露。韓国戦では後半に調子を上げ、町野のダメ押し点をお膳立てした。

中谷進之介(名古屋グランパス)
評価「B」

2試合(先発1)出場・0得点
香港戦では後半の頭から谷口に代わって腕章を巻き、チームを統率。中国戦は得点にこそ繋がらなかったが、攻撃での後押しも光った。

荒木隼人(サンフレッチェ広島)
評価「C」

1試合(先発1)出場・0得点
ほぼずっと攻めていた中国戦で、守備面でのアピール場面は訪れず。その一方でビルドアップでは物足りなさが残った。

大南拓磨(柏レイソル)
評価「C」

1試合(先発0)出場・0得点
香港戦での途中出場のみ。A代表デビューとあって当初は硬さが見られ、プレータイム16分を次戦以降での出場機会確保に繋げられなかった。

杉岡大暉(湘南ベルマーレ)
評価「C」

2試合(先発1)出場・0得点
手薄なSB陣で序列は上げられなかった。中国戦終盤のビッグチャンスを逃したことが悔やまれる。
 

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