金田喜稔が中国戦を斬る!「技術力は図抜けていた脇坂は面白い存在。小池はパスの質や創造性が物足りなかった」

2022年07月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

勝たなければいけないゲームだった

中国戦で先発した脇坂。身体の向きとボールの持ち方が抜群に上手だった。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 日本はE-1選手権の第2戦、中国戦で0-0のスコアレスドロー。相手との個の実力差を考えても、勝たなければいけないゲームだった。

 中国が守備ブロックを固めていたとはいえ、得点のチャンスは決めきらなければいけなかったし、もっとサイドチェンジを使っても良かった。ただ足もとへのショートパスだけでつないでいくという各駅停車のサッカーでは相手に読まれやすい。それはピッチ上の選手たちが一番分かっていることだとは思うけどね。

 ボランチの野津田と橋本は、ワンタッチパスや縦パスなどの配球のバリエーションを増やして、チームの攻撃に変化をもたらす工夫が足りなかった。相手を崩し切るための効果的なプレーを出せなかったという意味で、この2人の出来は悪かった。
 
 また、そういった試合中の課題に気が付いて修正を促す、周囲の選手に発信するリーダーシップを取る選手がいなかったことも残念だった。

 11月のワールドカップが迫るなかで、自分がゴールを決めて森保監督にアピールをしたい気持ちは良く分かる。ただ自分勝手にならず、そこは冷静になって、こんなプレーをしてみようとか、このタイミングでパスは足もとなのか裏なのかとか、選手同士でもっとコミュニケーションを取ってほしかったね。

 右SBで先発した小池も、山根と比べると、パスの質や創造性が物足りなかった。いままで欧州組もいる日本代表でポジションを争ってきた経験のある山根のレベルの高さを、改めて実感した試合でもあった。
 

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