金田喜稔が香港戦を斬る!「Jリーガーのプライドを感じたゲーム。親譲りの高精度クロス、水沼は今の代表にいないタイプだ」

2022年07月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

選手を試しつつ大勝。良い大会のスタートになった

A代表デビューを飾った水沼。精度の高いクロスを再三供給し、存在感を放った。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 日本代表はE-1選手権の初戦で香港に6-0の大勝を収めた。今回、先発したメンバーは、アピールのチャンスを逃したくないという強い気持ちが前面に出ていて、Jリーガーとしてのプライドも感じたゲームだった。

 試合は立ち上がりから日本が圧倒していて、2点ずつゴールを決めた相馬、町野、西村はもちろん、ともにマリノスでプレーする藤田と岩田のボランチの連係も良かったし、右サイドで攻撃の軸になっていた水沼、失点を0に抑えた谷口のプレーも素晴らしかった。

 海外組を含め、ワールドカップのメンバーに入るのは簡単ではない。ただ、今、名前を挙げた選手たちは、香港戦である程度アピールに成功したはずだ。
 
 また、前半に4点を取って、後半の早い時間帯に2点を追加できたことで、比較的早めに5人の交代カードを切れて、いろんな選手を試すことができた。試合の結果も含めて、良い大会のスタートになった。

 パリ五輪世代の藤田とGK鈴木がスタメンに名を連ね、若い選手に経験を積ませることができたのも収穫。藤田は中盤でボールをただ捌くだけではなくて、果敢に前に飛び出して行ったり、右サイドでボールを受けて、山根と水沼の良さを引き出していた。

 彼には海外組も含めたA代表メンバーの中に入れて、もっと高いレベルでのプレーを経験させてほしい。その環境に順応していく能力は相当高いと見ていて感じたね。

 鈴木は、ほとんどの時間、日本がボールを保持していたなかで、あまりセービングでアピールするチャンスはなかったけど、身体能力の高さや精度の高いパントキックなど、ポテンシャルの高さを感じた。彼にはもっと代表の中で揉まれて成長していってほしい。
 

次ページ宮市はよくぞここまで戻ってきたと称えたい

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事