【岩本輝雄】横浜FCの“本間封じ”は隙がなかった。新潟を完封した守備の機能美に感服

2022年06月27日 岩本輝雄

四方田監督の戦略。計算され尽くしていると思った

エース小川(写真)の先制弾にベテラン渡邉の追加点。取るべき人が取る。こういうチームは強いよ。写真:徳原隆元

 首位に立つ新潟と、勝点2差で2位につける横浜FCとの直接対決。三ツ沢でのビッグマッチは、2-0でホームの横浜FCが勝利した。スタジアムには9000人以上が集まって、新潟サポも多かったし、雰囲気は良かったね。

 横浜FCは、まず19分にエースの小川航基が先制点を決めて、70分には実績十分の渡邉千真が追加点をゲット。取るべき人が取る。しっかりとチャンスを確実にモノにする。こういうチームはやっぱり強いよ。

 勝負の行方を大きく左右したのは、58分のブローダーセンのスーパーセーブかな。テンポの良いつなぎから、最後は本間至恩がペナ外から狙ったシュートは、コースもスピードもほぼパーフェクトだった。決まったかと思ったけど、ブローダーセンが見事なセービングでストップ。ここで同点に追いつかれていたら、結果はどうなっていたか分からなかった。

 ポゼッションでは新潟のほうが優位に立っていた。いや、厳密には"優位に立っていた"というのは違うのかもしれない。たしかに、ボールを握ることはできていたけど、横浜FCからすれば"持たせていた"という感覚だったんじゃないかな。
 
 どこでボールを奪うか。どのラインまで侵入してきたらアクションを起こすか。それが整理されていたと思うし、組織的に機能していた。終盤にはハイプレスの強度を上げて、相手に蹴らせて、後ろではね返す。ゲームの状況に応じて、チーム全体で適切に振る舞う。手堅いというか、自分たちが意図した流れに持ち込めば手強いよね。

 新潟のキーマン、本間への対策も隙がなかった。中に入ってくれば、選手個々が絶妙な距離感でスペースを埋める陣形を取る。外に張ってくれば、サイドハーフを少し下げて、後ろのSBとのタッグで数的優位を作って対応する。四方田監督の戦略。計算され尽くしていると思った。

 文字通りの完勝だったね。横浜FCは3位だった前節に、2位の仙台と対戦して、3-2で勝って順位を入れ替えた。迎えた今節で連勝して、新潟を首位の座から引きずり下ろした。シーズンも後半戦に入ったばかり。昇格争いのライバルを立て続けに下した横浜FCがさらに勢いづくか。今後も注目だね。

【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、50歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた"40メートルFK弾"は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを観戦&研究する日々を過ごす。

【ハイライト動画】横浜FCが小川&渡邉弾で、新潟との天王山で2-0完勝!

【PHOTO】上位対決を制し首位奪取を目撃した横浜FCサポーター
 

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