「馬鹿げた噂」C・ロナウドのバイエルン入団説にドイツ紙が否定的な見解「給与構造を完全にぶち壊す」

2022年06月24日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

去就が不透明なレバンドフスキの流出時に…

バイエルンの高給取りの一人がこのノイアーだ。(C)Getty Images

 バイエルンがクリスチアーノ・ロナウドの獲得を検討している――。現地23日付けのスペイン紙『AS』による一報に、ドイツ紙『TZ』が否定的な見解を示した。

 まずは『AS』の報道を要約しよう。マンチェスター・ユナイテッドはビッグタイトルを争えるクラブではない。そう考えているC・ロナウドが、今夏の移籍を望んでいるという。穏やかなキャリア晩年を送るプランはなく、現在37歳のスーパースターはいまも可能なかぎり高いレベルでの挑戦を求めているようだ。

 一方のバイエルンは周知のとおり、退団を希望しているロベルト・レバンドフスキの去就が不透明。23日にはハサン・サリハミジッチSDが「7月12日のチーム始動日に来るはず」(スカイ・ドイツ)と語ったが、大エースの流出時はストライカーの補強が必須となっている。それゆえC・ロナウドの獲得は理に適っているという見方だ。

 では、なぜ『TZ』は「スペインで馬鹿げた噂が浮上した」と綴り、C・ロナウドのバイエルン入団説を否定しているのか。その根拠は"カネ"だ。

「マンチェスター・ユナイテッドは昨夏、(ユベントスに)約1500万ユーロの移籍金を支払った。今夏はさらに安くなる可能性がある。だが、移籍金が小さくても、緊縮財政措置をとるバイエルンに適合する選手ではない。給与面で同意しないだろう」
 
 移籍金はともかく、C・ロナウドの莫大なサラリーが実現を阻むと見ているようだ。

「ロナウドの年俸は約2500万ポンドといわれている。これは約3000万ユーロ(約42億円)に値する。翻ってバイエルン最大の高給取りは2000万ユーロ強。給与構造を完全にぶち壊すので、俎上に載せられない。さらに37歳であり、持続可能な投資にもならない」

 今夏にサディオ・マネ(←リバプール)を獲得するなど、来る2022-23シーズンへの準備を着々と進めているバイエルン。健全経営で知られるうえ、昨今のコロナ禍で実入りが減ったクラブは、例年以上に財布の紐を固くしている。そんな中、C・ロナウド獲得――。

 何が起こるか分からない移籍市場とはいえ、さすがにこの噂の現実味が帯びることはないか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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