「暴力的なプレーでは日本サッカーは衰退する」セレソンに挑んだ森保Jをブラジル人記者が糾弾!「まるで弱小国のようだった」

2022年06月09日 リカルド・セティオン

ほとんどの選手にがっかりさせられた

ファウルが多かった日本のプレーをセティオン記者は批判した。写真:サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影

 私は、1998年からずっと日本のサッカーを追ってきた。しかしこんなにファウルが多い日本代表を見たのはこれが初めてだった。それも不本意なファウルでなく、ブラジルを止めるための武器としてそれを使っていた。正直、残念でならない。

 いま思うと大変失礼な話だが、私が子供の頃、ブラジルではプレーが下手な者に「日本人みたいなプレーするなよ」と言うのが、決まり文句だった。だが、90年ごろからは誰もそんなことは口にしなくなった。

 Jリーグが始まった頃は、日本は「年金リーグ」だとか「ゾウの墓場」だと言われていた。トップを過ぎた選手が花道を飾る場所なのだと誰もが思っていた。しかし今はそれも言う者もいない。現在の日本サッカーはモダンで、どんなボールも全力で戦って得ようとする、リスペクトすべきものだと知っているからだ。
 
 ところが、先日のブラジル戦で日本の選手で目についたのは、1髪型をめちゃくちゃ気にする(常に誰かが髪をいじっていた) 2終始しかめっ面、3プレーにエレガントさがない、の3つだった。一方、森保一監督はずっとイラついていて、ペン出したり入れたりいじっていた。何かがうまくいっていない証拠だ。

 ほとんどの選手にがっかりさせられた。私の期待が大きすぎたのかもしれないが、少なくとも9人は名前の知れたヨーロッパのチームでプレーしている。リバプールの南野拓実はもう少しやってくれると思った。またヨーロッパリーグでの鎌田大地のプレーを見て、これはすごい選手だと思っていたが、それも肩透かしを食らった。

 唯一良かったのはGKの権田修一だ。彼のおかげで日本はかなり救われた。そして伊東純也、彼は右に左に良く動き、ダイナミックでゴールを脅かす存在だった。

 試合が0-0に終わらなかったのは良かった。もちろんブラジルにとってもだが、日本にとってもだ。こんなプレーでブラジルを無得点に抑えたりしたら、日本は勘違いしてしまっただろう。

 ブラジルではよく、対戦相手がどんなプレーをしたかを知るには2つのことを見ろという。一つは自分のチームのGKがどのくらい仕事をしたか。もう一つはファウルの数。それを当てはめると、今回の試合でブラジルの守護神アリソンはほとんど仕事をせず、日本のファウルの数はブラジルの倍近くだった。

 日本が取られたファウルの数は19回、そのうち13回がネイマールに対するものだった。

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