守備の粘りでケルンは敵地で白星発進! 途中交代の大迫は終了間際にゴール!!

2015年08月17日 遠藤孝輔

ゴール以外でも大迫はトップ下として充実のパフォーマンス。

モデストの完璧なお膳立てを受け、大迫は開幕戦でゴール。ゴール前でのプレー精度を上げることが課題とされていただけに、いきなり結果を出したことは大きい。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガ開幕節のラストマッチを制したのは、シュツットガルトの本拠地に乗り込んだケルン。精力的にプレスをかけて、主導権を握ろうとする相手の勢いに何度も飲まれかけながら、守護神ホーン、新戦力のCBソーレンセンを中心に水際でピンチを食い止め、敵地で貴重な3ポイントを手に入れた。
 
 マン・オブ・ザ・マッチを挙げるとすれば、やはりホーンだろう。今シーズン中のドイツ代表入りが期待される伸び盛りのGKは、左手一本でフロウシェクのヘッドを弾き出した22分の好セーブを皮切りに、51分にはディダビの至近距離からのボレーをストップ、65分には抜群のタイミングでの飛び出しで失点の危機を回避してみせた。
 
 もちろん、相手の攻撃を跳ね返し続けたCBソーレンセンとハインツの活躍も特筆に値する。DFラインの柱だったヴィンマーが移籍(→トッテナム)し、マローが怪我で出遅れるなか、ふたりのニューフェースが手堅い守りを見せて、チームの持ち味である堅守の構築に貢献したのは大きな収穫だ。
 
 守備陣が鉄壁のディフェンスを見せた一方で、アタッカー陣も奮闘。1トップで先発したモデストは前線の基準点として存在感を発揮し、74分にはDFライン裏への鋭い飛び出しから、相手GKに倒されてPKを獲得する。この絶好機を自らモノにし、守りで身体を張り続けたチームメイトに報いる先制点を見事に奪った。
 
 その2分後には、途中出場のツォラーがリードを広げる一発を叩き込み、1点差に詰め寄られていたアディショナルタイムには、同じく交代でピッチに立った大迫が加点。一気のカウンターでエリア内まで侵入したモデストの横パスを落ち着いて流し込み、昨シーズンの自身初ゴールを決めた相性の良い相手であるシュツットガルトに引導を渡したのだ。
 
 開幕戦で日本人唯一のゴールを決めた大迫は、54分からトップ下として途中出場し、しっかりと後方からのパスの収めどころとなる一方で、素晴らしいプレスバックで何度かボール奪取するなど、充実したパフォーマンスを披露した。
 
 同じ2列目で先発したゲアハルト、ヨイッチが振るわなかっただけに、次節以降に大迫がスタメンに返り咲く可能性が高まったのではないだろうか。
 
文:遠藤孝輔
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