浦和はなぜ試合内容が良くても結果が伴わないのか。指摘されるべきは“ゴール前の質”

2022年04月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「内容的に言えば2-0で勝っていてもおかしくはない」

浦和はJ1第7節で清水と対戦し、1-1のドロー。今季は2勝3分4敗とまだ波に乗り切れていない。写真:田中研治

 浦和は4月6日のJ1リーグ第7節、清水とのホームゲームに1-1で引き分けた。これで今季は2勝3分4敗となり、波に乗り切れずにいる。

 この試合では53分に伊藤敦樹が2枚目のイエローで退場処分を受け、すでに今季3回目となる10人での戦いになったことも注目されるポイントだが、根本的にはゴール前の質を欠いていることがこの結果を招いている。

 浦和はリーグ開幕直前、新型コロナウイルス陽性者を5選手出したほか、サイドハーフを中心に負傷者も続出して、苦しい台所事情でシーズンをスタートさせた。しかし、開幕してからの試合内容を見れば、勝利してもおかしくない試合が続く一方、それを結果に反映できず、気が付けば勝点が伸び悩んでいる。
 
 今回の試合でもリカルド・ロドリゲス監督は「内容的に言えば2-0で勝っていても、まったくおかしくはないような展開だった」と話した。11人の時点ではゲームを支配し、伊藤の退場後も2回の決定機があったことから、納得できるコメントではあるものの、現実にそうならない試合が今季は続いている。

 その理由として指摘されるべきは、両ゴール前の質ということになるだろう。この試合、PKで先制点を奪った江坂任は「(10人の時間帯に)チャンスも何本か作れたので、そこで決め切れなかった自分たちの決定力不足は課題になる」と話す。

 これまでのゲームでも、2節のG大阪戦(●0-1)のように数多くのチャンスを逃して1失点で敗れたゲームもあり、10節の川崎戦(●1-2)や6節の札幌戦(△1-1)のように、先制後に2点目を奪って勝負を決めてしまえるような場面で好機をモノにできず、相手に同点や逆転のチャンスを与えてしまったゲームもあった。この清水戦もまた、同様のパターンだったと言える。
 

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