「同じ土俵に立てていない気がする」中山雄太が語る長友佑都とのライバル関係。“死の組”については「スペインに借りを返したい」【オランダ発】

2022年04月06日 中田徹

「チームの力になれたとは思っていません」

オランダで奮闘する中山が長友とのライバル関係やW杯の組分けについて語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 4月3日、ゴアヘッド・イーグルスをホームに招いて「デ・アイセルダービー」を戦ったズウォーレは、アディショナルタイムの失点が響き0-1で惜敗した。リベロとして最終ラインを統率した中山雄太は、こう試合を振り返った。

「難しい試合だったのは確か。僕は前半、ぜんぜん良くなかった。1ゴールで勝つために後ろは耐えるだけだと思ってましたが、最後にスコっと行かれた。集中力が切れた時間帯で、間延びもしていて、相手の方がパワーで上回った試合でした」

 昨年11月下旬から指揮を執り始めたディック・スフローダー監督の下、勝利の味を覚え始めたズウォーレだったが、ここ3試合は負けが続いてしまって最下位のまま。この試合ではパスの出し手と受け手の呼吸が合わなかったり、プレーの選択が悪かったりした。

 チームにプレッシング戦術を新監督が持ち込んだ頃は「最初はノーリスクでロングボールをはっきり蹴って、全員がベクトルを合わせていた」と中山は言う。

「今度はつなぐことにトライしようとなる。次にリスクを負わないで、シンプルにプレーしてもいいだろうという問題が出てきます。じゃあ、今はつなぐのか、それとも(シンプルに蹴って)はっきりするのかという区別ができてないと思います」

【動画】「空を飛ぶ鷲のようだ!」現地実況も吼えた打点の高いヘッド!中山雄太の劇的同点弾をチェック
 つなげそうなシーンでもGKがロングボールを蹴ったときに、チームのベクトルが合ってさえいれば、セカンドボールを回収したり、裏に抜けたボールに対して、みんなが同じ方向でプレーできる――。それが中山の考えだ。

「トライして出来ることが多くなってきて起こった、必然的なこと。どこのチームでも言えることだし、ビックリはしていません。しかし、そこがクリアになっていかないと、こういう状況からは抜け出しづらい。僕は改善できると思います」

 日本がワールドカップ出場を決めた直後ということで、「おめでとうございます」と声をかけた。

「ありがとうございます。僕はメンバーに選ばれてましたが、別にチームの力になれたとは思っていません。もっともっと力を付けて(本大会の)メンバーに選ばれたい。対戦カードもドイツ、スペイン、ニュージーランドかコスタリカと楽しみです。シンプルに出たい。そのために成長しないといけない。メンバーに選ばれてスタメンで出て、勝利に貢献する、というのが僕の中にある。出場を決められてよかったなと思いつつ、力になれなかった悔しさをエネルギーにして頑張りたいです」

【PHOTOギャラリー】日本代表戦を彩る美女サポーターたちを一挙紹介

次ページ「もっと長友さんにプレッシャーをかけたい」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事