久保建英のレアル復帰の可能性は何%?マドリー番記者に直撃!「タケの去就の鍵を握る選手が…」【現地発】

2022年03月20日 セルヒオ・サントス

「復帰の扉をこじ開けるにはインパクト不足というのが大方の評価」

ここまで公式戦2ゴール。マドリー復帰に向け、インパクトを残すまでには至っていない。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 来シーズンのレアル・マドリーへの復帰が注目されているのが、現在マジョルカにレンタル中の久保建英だ。現状で復帰の可能性は、何パーセントぐらいあるのか。マドリーの内部事情に詳しい『AS』紙のセルヒオ・サントス記者に訊いた。

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 タケ・クボ(久保建英)のレアル・マドリー戦におけるパフォーマンスは、かなり控えめなものに終わった。何度もボールを要求し、献身的にプレスをかけて守備でも貢献。あらゆることにトライする姿勢が光り悪くはなかったが、保有元のマドリーの関係者の目に留まるような目立ったプレーはほとんどなかった。

 またタフさと激しさを前面に押し出して首位チームに立ち向かったマジョルカのゲームプランも、有利に働くことはなかった。周囲とのパス交換やスペースに抜け出すプレーを得意とするタケにとって、理想のシナリオではない。

【画像】久保建英がマドリーFWから連続で顔に肘打ちを食らう決定的シーン
 もっとも直接対決と言っても、この一戦の結果をやたらと強調する必要はない。素晴らしいパフォーマンスをすれば当然アピールに繋がるが、特定の試合で低調な出来に終わったからといってクラブの方針が変わるわけではない。マドリーの関係者が評価するのはあくまでシーズンを通してのパフォーマンスだ。

 そうしたトータルな視点で見ると、タケがこれまで残している数字はまずまずではあるが、優れているとも言えない。降格を回避するために戦っているマジョルカで、全コンペティション合わせて2得点、3アシストを記録。手応えのあるプレーを見せた試合もいくつかあったが、復帰の扉をこじ開けるにはインパクト不足というのが大方の評価だろう。

 自ずと来シーズン、マドリーで居場所を確保するのは困難という結論が導かれるが、その話をする以前にまず不可避な前提条件がある。ヴィニシウス・ジュニオールのスペイン国籍の取得だ。クラブ内では、来シーズンの開幕までに許可が下り、EU圏外枠が一つ空くことを想定している。しかし、この種の手続きはとにかく時間を要し、クラブが決定権を握っているわけではない。

 現在3つのEU圏外枠を占めているのは、そのヴィニシウスに加え、ロドリゴ、エデル・ミリトンの3人。いずれも来シーズンの残留を確約されている選手たちだ。したがって、タケが復帰の目標を叶えるには、ヴィニシウスが無事にスペイン国籍を取得し枠が一つ空くのを待つしかない。

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