チェルシーのサポーターが、遠征先のフランスで“暴動”! 機動隊に瓶を投げつけ、逮捕者続出と英紙報道「醜い光景だ」

2022年03月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

露オーナーの名前をチャント、瓶を投げつける

サポーターの熱狂が悪い方向で露呈してしまった。(C)Getty Images

 現地時間3月16日に行なわれたチャンピオンズ・リーグ(CL)ラウンド・オブ16の第2レグで、プレミアリーグのチェルシーは敵地でリーグ・アンのリールを2-1で下し、アグリゲートスコア4-1でベスト8進出を決めた。

 快勝でCLを勝ち進んだチェルシーだが、、ウクライナへの軍事的侵攻を進めているロシアのウラジーミル・プーチン大統領と近しいとされるロシア人のオーナー、ロマン・アブラモビッチ氏に対する英国内およびEUの制裁により、今後の見通しが立たない状況だ。

 同氏の英国内の資産凍結、銀行口座やクレジットカード停止などを受け、クラブ経営の最低限は保証されているものの、グッズ販売や新規のチケット販売といった利益を得る活動は禁止されている。アブラモビッチ氏は急ぎクラブの売却を進めているとされるが、それすらも英国政府による特別措置が必要な状況にあり、当初の予定よりも滞っているとみられる。

 そんな難しい状況のなか、英紙『Daily Mail』によれば、リール戦には制裁前にチケットを購入した約2500人のチェルシーファンが参加。だが、遠征先で現地警察の機動隊が出動し、逮捕者を出す"トラブル"を起こしていたことが明らかになった。
【動画】機動隊が出動する事態に…チェルシーサポーターたちが暴れている様子をチェック
 現場となったのは、リール・フランドル駅のバー『Les 3 Brasseurs』。試合前に大量のチェルシーサポーターが押し寄せ、飲酒などを楽しんでいた。だが、その動きがだんだんとヒートアップし、周辺住居から警察に苦情が寄せられた。

 完全装備で駆け付けた機動隊に対して、バーで騒いでいたファンは瓶を投げ、大声でアブラモビッチ氏の名前をチャントし続けた。そのため機動隊は催涙弾を発射し、多くの酔っぱらいを含むサポーターと首謀者を逮捕したとのこと。また、試合後も周辺の道路が封鎖され、街のあちこちでまだ孤立したトラブルが起きるなど、余波が広がった。

 この騒ぎを起こしたサポーターの一部は、2005年にチェルシーを買収したアブラモビッチ氏の功績を支持し、英国内での制裁に異を唱えているそう。イングランドのボリス・ジョンソン首相の広報担当が「ロマン・アブラモビッチ氏の名前をチャントするのはいかがなものか」とコメントしたことに対する反発も大きく、逮捕されたサポーターのなかには、ジョンソン首相に対する卑猥なチャントを叫んでいた人物も含まれていたという。

 同紙は、フランスまで駆け付けたサポーターの熱意には頭が下がるが、こうした騒ぎを起こしたことについては「醜い光景だった」と酷評している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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