３月16日、日本代表はカタール・ワールドカップ・アジア最終予選の第９戦・オーストラリア戦（３月24日／アウェー）、最終戦・ベトナム戦（３月29日／ホーム）に向けた27人のメンバーを発表した。

　10チームがふたつのグループに分かれて戦う今最終予選で、本大会の出場権を掴めるのは各上位２か国、計４か国で、各３位チームはプレーオフへと回る（勝者は南米予選の５位チームと対戦）。

　現在６勝２敗の勝点18でグループＢの２位につける森保ジャパンは、オーストラリア戦に勝利すれば７大会連続となる出場権を手にできる。ただ、敗れればグループ３位に転落するだけに重要な一戦だ。

　そのゲームに向けて森保一監督はベンチ入りできる23人より多い27人でメンバーを構成。「中盤、前線も含めて、GKから各ポジションにひとりずつ多く招集しました」と説明している。

　ホームで連勝を飾った１、２月の中国戦、サウジアラビア戦を欠場した吉田麻也、三笘薫を復帰させたほか、年明けにセルティックへ移籍した旗手怜央も選出。一方、実戦から遠ざかっている冨安健洋（※前回は招集されたものの怪我のため不参加）に加え、堂安律、鎌田大地らも選外とした。そのなかで現時点での森保ジャパンの最新序列を考えてみる。


 

【GK】
◎権田修一（清水）
△川島永嗣（ストラスブール／フランス）
△シュミット・ダニエル（シント=トロイデン／ベルギー）
△谷 晃生（湘南）

◎＝レギュラー候補　〇＝有力　△＝バックアッパー

　今回は４人体制のGK陣で、変わらずにレギュラーを務めるのは正守護神としてチームに貢献してきた権田だろう。最終ラインとの連係も高めており、負傷などアクシデントがない限り序列の変化は考えにくい。

　後方には経験豊富な川島が控えているのも心強く、シュミット、谷にとっても最終予選での大一番は良い経験になるはずだ。


【CB】
◎吉田麻也（サンプドリア／イタリア）
◎谷口彰悟（川崎）
〇板倉 滉（シャルケ／ドイツ）
〇植田直通（ニーム・オリンピック／フランス）

◎＝レギュラー候補　〇＝有力　△＝バックアッパー

　前述したように年明けの中国戦、サウジアラビア戦に負傷のため不参加だったキャプテンの吉田が復帰。もっとも相棒の冨安は引き続き、怪我を抱えており不参加に。その穴は中国戦とサウジアラビア戦で好パフォーマンスを見せた谷口が埋めそうだ。

　また逞しさを増す板倉、森保ジャパンの常連メンバーとなっている植田もあり、彼らもアピール次第で先発の座を掴めるかもしれない。


【SB】
◎長友佑都（FC東京）
◎酒井宏樹（浦和）
〇山根視来（川崎）
〇中山雄太（ズウォーレ／オランダ）
△佐々木翔（広島）

◎＝レギュラー候補　〇＝有力　△＝バックアッパー

　経験値を加味して、これまでのファーストチョイス通り、右が酒井、左が長友の組み合わせが考えられる。最近は後半の早い時間で長友と中山を入れ替える采配が"定石"となっており、今回もその形が予想される。

　ちなみに右の酒井、山根に対し、左は長友、中山、佐々木の３人体制となっているが、指揮官は「長友のところにコンディション的な不安があるからプラスで招集したということではありません。ディフェンスライン全体を考えて招集させてもらいました」と話している。