「ナカヤマは鷲のようだ!」現地実況も唸った劇的弾の中山雄太。ズウォーレを急浮上に導くリベロへのコンバートに手応え「ガラッと変わった」【現地発】

2022年02月21日 中田徹

「1日3時間、英語を勉強しています」という語学力でインタビューに対応

フローニンヘン戦で94分に貴重な同点ゴールを叩き込んだ中山。(C)Getty Images

 エールディビジ(オランダ・リーグ)の最下位に沈むズウォーレに「俺たちは負けない」という気運が高まっている。

 2月20日、ホームにフローニンへンを迎えた一戦(第23節)は、0−1のビハインドを負ってアディショナルタイムに入った。MFムスタファ・セイマクが相手ゴール右隅を狙って撃ったFKはポストに嫌われ、スタジアムがため息に包まれるも、選手とサポーターは再び顔を上げ、同点弾を目指し続けた。

 こうして迎えた94分、CKから中山雄太がヘディングシュートを完璧に決めた。その美しいジャンプの舞に、NOS局の実況は「見てください、この素晴らしいヘディングを。ナカヤマは空を飛ぶ鷲のようです!」と唸った。

 歓喜雀躍するゴール裏サポーターに向かって、中山が両手を広げてポーズを取った。スタジアムアナウンサーは「ユータ、ナカヤマ! ユータ、ナカヤマ!」と絶叫し、続けてマン・オブ・ザ・マッチが彼であることを告げた。

 試合は1−1の引き分けに終わった。今年に入ってからズウォーレの戦績は3勝2分けと負け知らず。自信を取り戻した選手たち、彼らに信頼を寄せるサポーターたち――。そのアンサンブルが、最後まで試合を諦めぬ雰囲気をスタジアムに作り出し、劇的な同点ゴールにつながった。

【関連動画】「空を飛ぶ鷲のようだ!」現地実況も吼えた打点の高いヘッド!中山雄太の劇的同点弾をチェック
 試合後の中山は、オランダ・メディアのインタビューをいくつも掛け持ちした。

[ESPN局]
「分析したところ、相手はセットプレーの守備のときに、ファーポストにスペースが生まれることが分かりました。(ゴールの映像を見ながら)僕は背が高くないので、タイミングが非常に重要です。良いタイミングでした」

[NOS局]
「今日はなんとなく自分がゴールを決めるような気がしてました」

――今朝、起きたときに?

「いや、試合中です。実際に決めることができました」

――鷲のように飛んでましたね?

「鷲!?(笑)。ヘディングは僕のストロングポイントの一つです。今日はチームを助けることができてよかった」

[RTVオースト局]
「サポーターの力でゴールを決めることができました」

[デ・ステントル紙]
――今シーズンのパフォーマンスの良さは、英語の上達と関連してますか?

「はい。僕はディフェンダーですから、チームメイトとのコミュニケーションは重要です」

 デ・ステントル紙に対し「1日3時間、英語を勉強しています」という語学力で、中山は様々な媒体のインタビューをにこやかに乗り切った。

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