「課題しかない」13季ぶりのJ2初戦はドローも反省の弁が続出… ベガルタ仙台はボールを握れるチームに変われるか?

2022年02月21日 小林健志

指揮官は守備から攻撃に移った際のポジショニングの悪さを指摘

今季鹿島から完全移籍で加入した遠藤もチームの問題点を指摘。課題は攻撃面にありそうだ。(C) J.LEAGUE PHOTOS

[J2リーグ1節]仙台0-0新潟/2月20日(日)/ユアテックスタジアム仙台

 昨季J1リーグ19位でJ2降格し、13シーズンぶりにJ2リーグを戦うことになった仙台。開幕戦は昨季J2リーグ6位の新潟とホームでの対戦。目標とする1年でのJ1復帰に向けて、勝って弾みをつけたかったが、0-0の引き分けに終わった。内容的にもボール支配率で新潟を下回り、シュート数も4本と少なく、1年でのJ1復帰を狙うチームとしては物足りなさが残った。
 
 特に試合の入りと試合終盤は、相手の速いプレスを受けて押し込まれ、GK杉本大地や、DF若狭大志など新加入の守備陣の活躍もあり、失点こそしなかったが、なかなかFWまでボールを運べなかった。「攻守でアグレッシブな姿を見せたい」とボール支配率を上げてゴールに迫るサッカーを志向していた原崎政人監督は「新潟に多少ボールを持たれるのは想定内でしたが、取り切ったボールをどうしても自分たちのボールにできないのが今日一番苦しんだところです」と振り返る。

 さらに、「ボールを動かすに当たって、最初どうボールを入れるのか、(ボールホルダーの周りの選手の)立ち位置がずれているシーンが多かったので、修正してボールをつなげるようにしたいです」と守備から攻撃に移った時の全体のポジショニングの悪さを指摘していた。

 鹿島で15年間プレーし、故郷仙台でのデビュー戦となったMF遠藤康は「ピッチの中でみんなが最善の策を話し合った中で良くはなっていきましたが、そこから(ボールを奪ってから)先のクオリティを改善するところはみんな感じていたと思います」とやはり、ボールを奪ってからきちんとパスをつなげず、ボールを失う部分を問題視していた。

 3年ぶりのチーム復帰となり、ボランチで先発出場したMF梁勇基も「結果として勝点3を取れなかったので満足感はないですし、内容を見ても目指すサッカーを出せる場面が少ないです」と厳しい表情。「少し選手間の距離感も遠かったですし、ボールに対して連動して攻撃に入る場面が少なかったのが反省点です。FWがほどんどシュートを打っていませんし、今日の攻撃面を象徴する数字だと思います」と反省の弁が続いた。
 

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