「旗手は早くも伝説になりつつある」英国人記者がオールドファームで活躍することの価値を力説!「最初の45分間でこれほど印象を残した選手がいたか」【現地発】

2022年02月05日 スティーブ・マッケンジー

ゴールセレブレーションもとても気に入った

注目のオールドファームで全3得点に絡む活躍を見せた旗手。(C)Getty Images

 日本からやって来た旗手怜央は、デビュー戦からの最初の2試合で、たしかに素晴らしいパフォーマンスを見せた。ただ、宿敵レンジャーズとの「オールドファーム」は、他の試合とまったく格が違う。この2ポイントで迎えた大一番が彼の試金石になる、私はそう見ていた。

 最初のシュートチャンスで、彼がパスを選択したのには驚いた。先週のハーツ戦で、素晴らしいミドルシュートを決めていたからだ。だが、その1分後、旗手はCKのこぼれ球に反応し、右足でネットを揺らす。これ以上ない滑り出しとなった。

 30分には自陣のペナルティボックス内の守備で、敵のチャンスを潰した。このプレーは、先制点と同じぐらい価値があったと思う。

 そして42分、再び右足の強烈なシュートを叩き込む。ハーツ戦での移籍後初ゴールは、セルティックのレジェンドである中村俊輔がレンジャーズ戦で決めたミドルシュートと比較され、話題となった。だが、このレンジャーズ戦の圧巻の一発により、早くも彼自身が"遺産"を残したと言っても過言ではない。それほど価値のある得点だった。気が早いと言われるかもしれないが、彼はすでにセルティック・ファンの伝説になりつつある。

【動画】称賛相次ぐ! 旗手が宿敵との大一番で奪った衝撃の2ゴールをチェック
 ファンの称賛を受けるために手を広げた、彼のゴールセレブレーションもとても気に入った。1996年のサンダーランド戦で、あのマンチェスター・ユナイテッドエリック・カントナが見せた有名なセレブレーションを思い出した。

 しかも、それだけでは不十分であるかのように、彼はセルティックの3点目をアシスト。繰り返すが、相手はレンジャーズだ。長年セルティックの試合を見てきたが、オールドファームの最初の45分間で、これほどインパクトを残した選手が、かつていただろうか。すぐには思い出せない。

 旗手は70分に交代し、すべてのセルティック・ファンからスタンディングオベーションを受けた。オールドファームでハットトリックを成し遂げるチャンスがなくなってしまったのは残念だったが、初出場のダービーで2ゴール・1アシストをマークしただけでも十分な偉業だ。

 今シーズンここまで、セルティックで最も素晴らしいパフォーマンスを見せてきたのは、間違いなく古橋亨悟だった。旗手も、ここまではそれに負けないぐらいのインパクトを残している。

 大袈裟ではなく、ファンの間ではもうレジェント的な扱いだ。セルティックはここ6試合もレンジャーズに勝っていなかった。旗手はその不名誉な記録のを止める原動力となったのだ。セルティックのファンは、それをこの先も絶対に忘れないはずだ。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

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