国内組はわずか6人…最終予選メンバーに滑り込んだ谷口&山根の川崎勢に求められる役割は?

2022年01月22日 元川悦子

17日から21日にかけて国内組のみの日本代表合宿が行なわれたが…

川崎勢のふたりは今回の2連戦で爪痕を残せるだろうか。写真:徳原隆元

 1月17日から千葉・幕張で行なわれていた国内組のみの日本代表合宿が21日の流通経済大との練習試合で終了。相馬勇紀(名古屋)や武藤嘉紀(神戸)、上田綺世(鹿島)らが結果を残し、もうアピールを見せるなか、誰が生き残るか注目されていた。

 迎えた22日午後の2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選・中国&サウジアラビア2連戦(1月27日・2月1日=埼玉)の代表メンバー発表会見。森保一監督が選んだ国内組は、権田修一(清水)、長友佑都(FC東京)、酒井宏樹(浦和)、大迫勇也(神戸)の主力組4人と谷口彰悟、山根視来の両川崎フロンターレ勢の6人だけだった。

【画像】W杯アジア最終予選の中国&サウジ戦に臨む日本代表招集メンバー23名!
 谷口に関しては、吉田麻也(サンプドリア)の負傷欠場で繰り上がる確率が高まっていたし、山根にしても室屋成(ハノーファー)のケガもあって選出が確実視されていた。「総合的に考えてこのメンバー」と指揮官は説明したが、やはり既存の欧州組の方が序列的に上ということになる。

 もちろん今回は新型コロナのオミクロン株が急拡大した影響で、Jリーグ組はサウジ戦後、6日間は所属チームに合流できないという特殊な環境下にある。かつて自身もサンフレッチェ広島を指揮していた森保監督にしてみれば、「できるだけJクラブに迷惑をかけたくない」という配慮があったことだろう。オフシーズンで公式戦から遠ざかっている国内組よりも、欧州組の方がコンディション面で優位性があることも、選考に反映されたと見られる。

 しかしながら、相馬や武藤、上田が2試合に本当に必要であれば、長友や大迫同様、最終予選メンバーに残したはず。「不測の事態が起きた時には、代表に力を貸してもらいたい」と指揮官は追加招集の可能性も匂わせたが、やはり現段階では欧州組常連メンバーへの信頼度の方が高い。それは紛れもない事実というしかない。

 こうした中、生き残った権田、長友、酒井、大迫の主力メンバーは今後1週間で欧州組同等レベルまでコンディションや強度、走力を引き上げ、球際や寄せの激しさなども高めていくことが求められてくる。

 長友も21日の流経大戦後に「世界で戦うために、ここから最終予選を戦うためには、コンディションやゲーム感など全てにおいて伸ばしていかなきゃいけない。危機感はあります」と厳しい表情で話していた。
 

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