「空中戦で頭ひとつ出る」圧倒的跳躍力!大津の191cm2年生ストライカーを敵将も絶賛【選手権3回戦】

2022年01月03日 高校・ユース・その他

大津の2年生FW小林俊瑛が佐賀東の牙城を崩す先制点

191センチの高さを誇る大津2年生FWの小林。今大会2ゴール目を決めた。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

[高校選手権3回戦]大津3-1佐賀東/1月2日(日)/熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

 放ったシュートは24本。うち8本が前半に放たれたが、決定的なシュートが打てない。もちろん、攻撃に特徴を持つ佐賀東が守備に比重を置いたため、試合前の想定とは違うゲームになったのは事実だろう。山城朋大監督もゲーム運びに関して、難しさがあったと言う。
 
「佐賀東は丁寧なビルドアップから攻撃を組み立て、吉田(陣平)選手や中山(琉稀)選手といった個で打開できる選手も前にいる。なので、自分たちは出足を早め、テンポを上げて潰せればと思っていたんですけど、(思いの外)佐賀東さんが最終ラインを下げてきたので、テンポを上げられなかった」

 今までの大津であれば、このまま点が奪えずに終わっていたかもしれない。そうした試合は過去に何度もあった。しかし、今年は違う。必ず、どんな状況でもゴールを取り切れてしまうのだ。それを可能にしている要因のひとつが、2年生エースのFW小林俊瑛だ。191cmの高さを生かしたボールキープでタメを作り、最終ラインの背後にボールが出れば大きなストライドを生かして抜け出していく。そして、何より頼れるのがゴール前だ。相手のマークを振り切る動き出しの良さと空中戦の強さ。28分に生まれた先制点は、まさに小林の良さが詰まった一撃だった。

 左サイドからMF田原瑠衣(2年)がアーリークロスを入れると、それに合わせて小林はDFの間に走り込む。これは受けられなかったが、クリアボールがDFに当たってこぼれ球が足もとへ。「トラップして、相手が右に寄っていたので、打つだけでした」(小林)。ボールを収めると、ワントラップで反転して右足でネットを揺らした。

 小林は後半に入っても、ゴール前で相手の脅威を与える。67分に森田大智(3年)の左CKを圧倒的な跳躍力から頭で擦らし、高畑涼(3年)のゴールをお膳立て。1ゴール・1アシストの活躍でチームの勝利に貢献した。

【高校サッカー選手権3回戦PHOTO】佐賀東1-3大津|大津が"九州勢対決"制す!佐賀東は主将・森田が一矢報いるも惜敗
 

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