「サッカーを続けるか、引退するか…」「次の夢は浦和のGM」槙野と宇賀神が“最後の埼スタ”で語った心境

2021年11月27日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

ともに、浦和愛溢れるメッセージを残す

今季限りで浦和を去る槙野(左)と宇賀神(右)。ホーム最終戦後に、ファン・サポーターへ挨拶を行なった。(C)SOCCER DIGEST

 今季限りで浦和レッズを契約満了となった槙野智章、宇賀神友弥が11月27日、J1第37節の清水エスパルス戦後、サポーターへ向けて挨拶を行なった。

 涙を堪えながら9年間の感謝を述べた槙野は、続けて、契約満了になった今の気持ちを正直に明かす。

「子どもの頃から週末の試合が楽しみで、ここまで来ましたが、こんなにも今日という週末が、楽しみではない、来てほしくはない、そう思った日は初めてです。来シーズン、僕はもうこのエンブレムを着て、このスタジアムでプレーすることはできません。それは本当につらいですし、悲しいし、いまだに整理がつかず、考えられません。

 11月5日、クラブから契約をしないと言われた時から、今まで正解を導き出すことができていません。サッカーを続けるか、引退するか、それもまだ決めていません。もう少ししっかりと考えて、どこのチームでプレーするか、どこのチームが僕を必要とするか、しっかりと考えて決めたいと思います」

 そう苦悩を明かす槙野だが、最後には「必ずこのスタジアムに、みなさんの前に、どんな形になるか分かりませんが、戻ってきたいと思います」と、ファン・サポーターへ向けて表明した。
 
 かたや宇賀神の目にも、うっすらと涙が光る。

 トップチーム在籍12年、浦和一筋で戦い続けた男は、「最後まで実力不足を嘆き、情けない男だなと本当に後悔しています。ただ浦和レッズとしてプレーした12年間、このピッチに立ち続けた、一度も手を抜かずに戦い続けた姿は、みなさんの目に、心に焼き付けていただけたんじゃないかなと思います」とサポーターにメッセージを送る。

 さらに、「僕の次の夢は浦和レッズのゼネラルマネージャーになることなので、必ずひと回りもふた回りも成長して、この浦和レッズに帰ってくることを約束します」と力強く宣言。スタジアムを沸かせた。

 浦和愛溢れる挨拶で涙を誘ったふたりは今後、どんな道を進むのか。今冬の行方にますます注目が集まりそうだ。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事