『横浜FC×神戸』をプロ分析官が徹底展望! 引き分けすら許されない両者のサイドの攻防に要注目!

2021年11月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

代表2試合で先発した大迫の出場は難しいか…

杉崎氏が予想した「横浜FC対神戸」のフォーメーション。

 Jリーグは11月20日、J1第36節の10試合を各地で開催。ニッパツ三ツ沢球技場では、逆転での残留を目指す最下位の横浜FCと、来季のACL出場権獲得を狙う3位のヴィッセル神戸が激突する。

『サッカーダイジェストWeb』では、Jリーグの各クラブでスカウティング担当を歴任し、2019年には横浜でチームや対戦相手を分析するアナリストとして、リーグ優勝にも貢献した杉崎健氏に、横浜FC対神戸の勝負のポイントを伺った。

 確かな分析眼を持つプロアナリストは、注目の一戦をどう見るのか。予想布陣の解説とともに、試合展開を4つの状況に分け、それぞれの見どころを語ってもらった。

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●横浜FC
今季成績(35節終了時):20位 勝点27 6勝9分20敗 32得点・72失点

●ヴィッセル神戸
今季成績(35節終了時):3位 勝点67 1910分6敗 58得点・34失点
 
【予想布陣解説】
 横浜FCは現在最下位。残り3試合で勝点6差の15位湘南と16位清水を上回るためには、得失点差が大きいので、事実上3連勝するしかない状態です。3位の神戸はこの試合に勝てば、他会場の結果によっては来季のACL出場を確定させられるゲーム。ただ、現実的にはほぼ厳しいですが、目指すべきは勝点8差の2位横浜を追い抜くことだと思います。そう考えれば、お互いに引き分けも許されない試合です。

 横浜FCは直近5試合で敗戦を喫したのは、33節の湘南戦だけ。システムとメンバーをある程度固定しながら勝点を拾えているので、前節のメンバーから変更はないと予想しました。

 これまで長い期間、安永玲央と瀬古樹がコンビを組んでいたダブルボランチでは、前節の福岡戦で先発し、攻守で好調だったアルトゥール・シルバをそのまま瀬古の相方にしています。ただ、ふたたび安永を使う可能性も大いにあるでしょう。また右のシャドーで使われることが多いジャーメイン良も、スタートからメンバーに名を連ねる可能性があります。

 神戸はともに怪我で一時帰国したボージャンとドウグラスが不在。代表に選出され2試合に先発した大迫勇也は、すでにクラブに合流していますが、コンディション含めて出場は不透明です。

 リンコンは34節の仙台戦でJ初ゴールを決め、前節の徳島戦も途中出場しており、戦術理解度やコンディションが上がってきていると考えて先発予想。そのほかは、前節と同じメンバーにしています。
 

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