横浜の悪夢、監督交代を経てFC東京は立ち直れるか。11/20徳島戦に向けて永井謙佑が示す“復活への道標”

2021年11月19日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「あと2試合、ホームで戦えるのは嬉しい」

11月20日の徳島戦でゴールなるか。永井のパフォーマンスに注目したい。写真:サッカーダイジェスト

横浜F・マリノスに0-8とショッキングな敗戦を喫した翌日の11月7日、長谷川健太監督が辞任を表明(後任は森下申一氏)した。

 しかし、長谷川監督がチームを去ったからといって今季の戦いはまだ終わっていない。横浜戦について「個人としても恥ずかしかった」という永井もすでに気持ちを切り替えていて、「ホームでできる試合がふたつあるので、僕としては嬉しい」とコメントしている。

 永井を勇気づけたのは、清水エスパルスを4-0で下した34節のホームゲームだ。

「ファン・サポーターが戻ってきたスタジアムはとても良い雰囲気で、凄い背中を押してもらえる。あのムードで残り2試合、ホームで戦えるのはコロナ禍の中でも有難いです」
 
 次のホームゲームは、11月20日の徳島ヴォルティス戦。

「前節(横浜戦)の悔しさを晴らすためにもまずは徳島戦に絶対に勝たないといけません。(37節はアウェーのサンフレッチェ広島戦で)広島までは遠くてファン・サポーターが来られないと思うので、徳島戦で喜びを分かち合いたいです。最終節の(アビスパ)福岡戦もそうですが、もう無様な試合はできません。来季につながる、また味スタに試合を観に行きたい、チームを応援したい、そんなパフォーマンスを見せたいです。泥臭くてもいいので、点を取って勝つことが大事だと思います」

 今季のFC東京は追い込まれると底力を発揮する試合があった。例えばルヴァンカップでは、名古屋グランパスとの準決勝第2戦、北海道コンサドーレ札幌との準々決勝第2戦、湘南ベルマーレとのプレーオフステージ第2戦は組織的かつ力強いサッカーを展開していた。ある意味、横浜戦の惨敗を受けて臨む残り3試合は、FC東京の真価が問われるゲームであるだろう。

「まずは、しっかりとした守備をしないといけない。今季はそれができなくて、ずるずると悪い流れに呑み込まれてしまう試合もあったので。守備でリズムを作って、良い形で点が入れば勢いに乗れると思います。点を取れる選手はいるので。名古屋戦(ルヴァンカップ準決勝の第2戦)は良い守備ができていたうえにチャンスも作れていたので、ああいう試合をすればファン・サポーターにも熱さが伝わるはずです」

 徳島戦に向けて修正すべきは「まず守備」と永井は言う。その徳島戦が初陣となる森下監督も「チームとしてやることを明確にしている」(永井)そうで、良い準備はできている。
 

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