青森山田の後輩たちに「負けていられない」。相模原のJ2残留に死力を尽くす藤原優大の“一刺し”は必見だ

2021年11月13日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「相模原に来て、成長できている」

ベンチを外れる時期もあったが、10月に入ってからは先発出場が続く藤原。「ここまで来ると、結果がすべて」と気合いを入れる。写真:滝川敏之

 母校の躍進に刺激を受け、改めて闘志に火がつく。

 冬の選手権への出場校が続々と決まるなか、全国屈指の強豪校である青森山田も順当に本大会行きを果たしている。25年連続27回目。予選準決勝では22-0と歴史的大勝を収めるなど、今夏のインターハイ覇者は、優勝候補最右翼として大きな注目を集めている。
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 現在は浦和レッズからのレンタルでSC相模原に所属する藤原優大は青森山田の卒業生で、後輩からは「けっこう連絡がくるんですよ」と明かし、「負けていられない」と表情を引き締める。

「自分の高校時代も、(プロで)元山田の選手が点を決めれば、練習中とかでも『誰々が決めているよ』とか話したり。『代表に選ばれたぞ』とか監督やコーチも教えてくれる。それを聞いて、自分も"頑張ろう"と思えた。

 自分も後輩たちにそう思ってもらえるようにならないとダメな立場。まだ点を決められていないし、結果を残したい。みんなに良い報告をしたい。それが恩返しにもなるので」

 相模原は目下、残留争いの渦中にある。「ここまで来ると、結果がすべて。内容よりも、結果を出していかないと」。そう藤原は言葉に力をこめる。

 19歳の俊英DFは、何度も「結果」という言葉を繰り返す。「結果が正義」とまで言い切る。「結果を出せなければ、それはそこまで」と覚悟している。
 
「そうならないように、結果を出して、残留に貢献できればいい。そのために全力で頑張っています。監督もよく『残留争いは恥ずかしいことじゃない』って言われまし、残留するために、みんな必死で頑張っています。自分もチームの一員として、精一杯、尽くすしかない」

 何よりも相模原の残留にフォーカスしつつ、「その次に自分の成長を考えて」日々を過ごしている。

 特に力を入れているのがビルドアップで、「相模原に来て、成長できている」と確かな手応えを口にする。

「以前まではバックパスが多かったんですけど、今はまず、前にボールを持ってくるようにしています。前に置いて、味方を探す。まだまだ見れていない部分もありますけど、けっこう良くなってきていると思います」
 

次ページ前節の群馬戦では同点弾の起点に

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