シャビの監督就任が近づくバルサで「挽回のチャンスを得られそうな選手」と「立場が厳しくなる選手」

2021年10月30日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

注目される「カンテラの星」の起用法

バルサの監督就任が確実視されるシャビ。(C)Getty Images

 監督が変われば、選手たちの立場も変わる。ロナルド・クーマンを解任し、シャビの就任発表が時間の問題となっているバルセロナにおいても、それは同様だ。前指揮官の下で冷や飯を食わされてきた選手たちにとっては、今回の政権交代は挽回のチャンスである。

 リキ・プッチはその代表格だろう。デビュー後しばらくは「カンテラの星」と言われていたが、いまやペドリやガビといった年下の選手に先を越され、今シーズンもここまで4試合(72分)の出場にとどまっている。彼についてはクーマンだけでなく、エルネスト・バルベルデ、キケ・セティエン政権時代も大なり小なり状況は同じだった。

 しかしシャビは、カンテラ出身の小兵MFと共通点は少なくない。近年クーマンから再三レンタル移籍を勧められる中、頑なに残留にこだわってきたプッチにとって、シャビの就任が渡りに船であろうことは想像に難くない。起用法を含めて注目したいところだ。
 
 サミュエル・ウンティティも"シャビ歓迎派"のひとりだろう。クーマンからあからさまに冷遇され、実際ここまでの出場時間はゼロ。しかし本人は、バルサで再び成功することにしゃかりきになっており、『ムンド・デポルティボ』紙のインタビューでも、来年1月に移籍する可能性について問われると「頭の中にその考えはない。僕の望みは契約を満了することだ」と明言している。

 ウンティティとバルサとの契約は2023年6月まで。最大の不安は、散々悩まされてきた膝の状態だが、同紙のインタビューでは「バルサに入団した頃よりコンディションはいい」と自信をのぞかせている。

 逆に一気に立場が厳しくなりそうなのがルーク・デヨングだ。今夏にクーマンの強力なプッシュを受けて駆け込みで移籍したが、ここまで期待に応えられないばかりか、クオリティに欠けるプレーが一部のファンやメディアの失笑を買っている。そんな「なぜ獲得したのか」と疑問視されていたところで、最大の後ろ盾を失った。『スポルト』紙は今冬の放出の可能性を報じており、新天地候補には今夏も取り沙汰されたベジクタシュ(トルコ)が浮上している。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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