権田修一が語る“バックパス”の重要性。「日本語だとGKに下げる意味合いが強く出るが…」

2021年10月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

バックパスやビルドアップも「良かったところもあった」

「崩されたシーンはほぼない」と守備陣の出来には自信を覗かせた権田。(C)JFA

 日本代表GK権田修一は10月9日、オーストラリア戦へ向けオンライン取材に応じ、「しっかりそろった時は守ることができていると自信を持ってもいいかもしれない」と0-1で敗れたゲームを振り返った。

 サウジアラビア戦では、ボールポゼッションなど相手に上回られた部分もあったものの、「ピンチはほとんどボールロスト。マイボールのロストからの攻め込まれる機会がほとんどで、相手が後ろからビルドアップして、つながれて数的優位をつくられるという状況はほとんどなかった」と分析する。

 さらに、「守備でいえば、崩されたシーンはほぼない」として、ボールロストから数的不利を作られたり、相手の勢いに乗ったカウンターの場面を許したものの、冷静に対処。自身も2度のビッグセーブを含め対処できていただけに、「逆に言えばしっかり揃った時は守ることができていると自信を持ってもいいかもしれない」と語る。

 相手に得点を許したのも柴崎岳のバックパスのミスから。失点シーンについて聞かれると、権田はこう答えた。
 
「そもそも日本語ではそれしかないから仕方ないと思いますが、バックパスという言葉自体が、後ろに、GKとかに下げるニュアンスで言うが、FWが中盤に落とすのもバックパス。前に展開できない時にやり直すパス。1対1で打開できないときに状況を変えるために使うもの」

 続けて「日本語だとGKに下げるのが強く出るが、前半で言えば僕のところにきて逆サイドにうまく展開できていた。どこのゾーンでも同じ。周りの選手がサポートすればパスコースはできる。僕のところにくる時は、相手の1列目がプレッシャーをかけてきた時なので、みんなが頑張らないとコースができない」と説明する。

 ただし、「代表では勇気をもってマイボールでつなごうとやってきた。前半はうまくロングボールも蹴らずにできていたと思います。試合展開や疲労、交代選手とかいろんな状況でポジションが取れなくなったり、パスの質やサポートが、次につながらないものだったり、出すところがなく下げざるをえない状況は後半は増えてしまった。僕に入った時に全部ポジションをとるのは難しいので、ロングボールにしてもマイボールにできやすいところに蹴るとかは意識しないといけない」と改善点も挙げた。

「結果は出なかったけど、前半で言えばバックパスやビルドアップのやり直しからの展開はうまく回っていたので、良かったところもあった。精度を上げたい」

 次戦はこれまでの中東勢とは違ったフィジカルの強さを持つオーストラリアが相手だ。最後尾からのビルドアップにさらなる磨きをかけられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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