「存在しないPK」「判定が目茶苦茶」ミラン対アトレティコ戦の主審に批判殺到!「VARは何を見ていた?」

2021年09月29日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

良い流れで先制したミランだったが…。

PKを取られたシーンでミラン側は猛抗議したが、チャキル主審の判定は覆らなかった。(C)Getty Images

 ミランにとっては何とも後味の敗戦となった。
 
 現地時間9月28日のアトレティコ・マドリー戦(チャンピオンズリーグのグループB2節)でミランは、序盤から攻守でアグレッシブな姿勢を見せてゲームを支配。20分にはラファエウ・レオンのゴールで先制にも成功した。
 
 しかし、29分にフランク・ケシエが2枚目のイエローカードを提示されて退場。最終的にマルコス・ジョレンテの踏みつけた格好になったとはいえ、そもそもはボールにアタックしたプレーであり、レッドカードは厳しい
判定にも見えた。
 
 その後、試合は当然ながら1人少なくなったミランが必死に守り、アトレティコがひたすら攻めるという展開で推移。84分にアントワーヌ・グリエーズマンが同点ゴールを挙げ、このままドロー決着もありえそうな雰囲気だった中、再びミランに悲劇が訪れる。
 
 アディショナルタイムに入った94分だった。自陣ペナルティーエリア内でピエール・カルルとトマ・ルマールが交錯した際、カルルが腕でボールを扱ったとしてPKを宣告されるのだ。ミラン側は猛抗議して主審のジュネイト・チャキルはVARと連絡を取ったが判定は覆らず、このPKをルイス・スアレスがきっちり蹴り込む。ミランは結局、1-2で逆転負けを喫してしまった。
 
 批判を浴びているのがチャキル主審だ。ケシエのレッドカードは微妙だったうえ、試合終盤にサンドロ・トナーリがロドリゴ・デ・パウルに踏みつけられたシーンではイエローカードどころかファウルの笛さえも吹かれなかった。
 
 そして何よりも、PKのシーンだ。主審はカルルのハンドを取った形だが、映像で細かく確認すると先に腕でボールを扱ったのはルマールだった。明らかな誤審だったのだ。
 
 疑惑の判定および誤審を連発したチャキル主審には、当然ながらイタリア方面から批判が殺到している。
 
「多くの状況が不可解だった。退場やPKだけではなくね。ケシエはイエローカードに値するように見えなかったし、カルルよりも相手が先に腕でボールを触っていたようだ。今夜の審判はベストではなかった」(ミランのステーファノ・ピオーリ監督)
 
「ミランは質の高いプレーをし、素晴らしい試合をしていた。しかし、主審によって台無しにされてしまった。今日のレフェリーは以前、チャンピオンズリーグ決勝も担当したが(2015年)、彼は相応しくない。判定基準が目茶苦茶だ。PKのシーンでは、VARも助けにならなかった。いったい何を見ていたんだ? サン・シーロで起きたことは非常に深刻だ」(元ミラン監督のファビオ・カペッロ)
 
「PKのシーンはルマールが明らかに先に腕でボールをコントロールしていた。チャキルの角度からは全貌が見えにくかっただろう。だからVARの不注意だ。チャキルはもちろん、それ以上にVARのミスと言える」(元イタリア人レフェリーのグラツィアーノ・チェザーリ)
 
「退場はやや厳しい判定だったが、ケシエは不注意だったね。ブレーキをかけられたはずだ。ただ、PKは明らかに怪しかった。残念だ」(元ミランDFのアレッサンドロ・コスタクルタ)
 
「存在しないPK。最初に手でボールに触ったにはルマールだ。スキャンダラスだ」(『MilanNews.it』責任者のアントニオ・ヴィッティエッロ記者)
 
 ミランにとってこのアトレティコ戦は、何ともやりきれないゲームとなった。
 
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

【動画】PK判定シーンの決定的瞬間、先に腕でボールに触ったのは…
 

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