川崎が3試合連続で見事な逆転勝利!!イニエスタが“魅せた”神戸を3-1で下して5連勝

2021年09月29日 本田健介(サッカーダイジェスト)

山根が2ゴールを演出

PKで同点ゴールを決めたL・ダミアン。冷静に中央へ蹴り込んだ。(C)SOCCER DIGEST

[J1第28節]川崎3-1神戸/9月29日/等々力

 9月29日、スケジュールの都合で遅れていたJ1の28節、川崎と神戸の一戦が等々力陸上競技場で開催された。

 韓国で行なわれたACLラウンド16での敗退後、新型コロナウイルスの影響で"バブル生活"が続く川崎だが、厳しいコンディションのなかでも帰国後のリーグ3戦は3連勝。前々節の鹿島戦、前節の湘南戦はともに後半アディショナルタイムでの劇的な決勝弾で勝利し、2位の横浜に勝点9差をつけて首位を走っている。

 一方の神戸は札幌と清水を下して連勝中。アンドレス・イニエスタに加え、夏に加入した大迫勇也、武藤嘉紀らが先発。来季のACLの出場権獲得へ勝点3を目指した。

 川崎はメンバーを入れ替え、4-4-2でスタートした3日前の湘南戦から、改めて顔ぶれを変更し、従来の4-3-3を採用。GKチョン・ソンリョン、最終ラインは右から山根視来、ジェジエウ、谷口彰悟、登里享平、中盤はアンカーに橘田健人、インサイドハーフに脇坂泰斗、旗手怜央、3トップは右から家長昭博、レアンドロ・ダミアン、マルシーニョが入った。

 対する神戸は4-2-3-1。GKは飯倉大樹、4バックは右から酒井高徳、菊池流帆、トーマス・フェルマーレン、初瀬亮、ボランチは大﨑玲央、櫻井辰徳、中盤2列目は右から武藤嘉紀、アンドレス・イニエスタ、中坂勇哉、1トップには大迫勇也が入った。 

 ともに球際で身体を張る強度の高い入りとなったゲームで、先制したのは神戸だった。13分、司令塔のイニエスタが絶品のパスを通す。ハフウェーラインやや後方、左サイド寄りでボールを持ったイニエスタは、裏へ走った大迫へフィードを通す。これを相手ペナルティエリア左で受けた大迫は対峙したジェジエウを牽制しながらグラウンダーのクロス。逆サイドから走り込んだ武藤が冷静に押し込んだ。

 その後は川崎もボールを保持し、チャンスを窺うが同点には追いつけず。神戸はフェルマーレンのロングフィードを大迫がつないで攻撃を展開するなど、個々の良さを生かしてゴールに迫った。ただ前半は1-0からスコアは動かず、神戸の1点リードで折り返した。

 
 ともに選手交代なしで臨んだ後半、川崎が攻撃のギアを上げる。後半開始直後にはエリア内のL・ダミアンの落としから脇坂が惜しいシュートを狙い、51分には右サイドを抜け出した家長がシュートを放つも、GK飯倉が好セーブで阻んだ。

 それでも52分に家長のフィードに抜け出したマルシーニョが右サイドを突破。エリア内で神戸の菊池に倒されPKを獲得した。キッカーは家長。しかし、シュートは左のポストを叩き、同点には追いつけなかった。

 だが、攻撃の手を緩めない川崎は直後に、橘田のカットから右から山根がクロスを送ると大﨑の手に当たったとして再び川崎にPKが与えられる。今度はこれをL・ダミアンが中央に決めて同点に追いついた。

 そして72分には川崎が逆転する。右サイドでボールを奪うと、攻め上がった山根がクロス。これがフェルマーレンのクリアミスを誘い、ボールがネットに吸い込まれた。

 さらに85分にはエリア右で旗手からのパスを受けた家長がコントロールショットを決めて3-1。川崎が3試合連続で見事な逆転勝利を収め、1試合消化が多いながら2位の横浜との勝点差を「12」に広げた。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
【J1第28節PHOTO】川崎3-1神戸|後半の3発で、3試合連続逆転!勝ちきった川崎が5連勝!
 
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