【W杯最終予選|10月シリーズ推奨メンバー】久保、古橋、伊東を欠くサウジ戦…懸念される2列目の陣容は?

2021年09月28日 元川悦子

キーマンと目される久保、古橋が負傷離脱。伊東もサウジ戦は出場停止…

元川氏が推奨する日本代表メンバー。

 カタール・ワールドカップの出場権をかけたアジア最終予選で、日本はオマーンとの初戦を0-1で落とし、続く中国戦は1-0で勝利。2試合を終え、1勝1敗の勝点3でグループ4位という成績だ。

 そして迎える10月シリーズ。7日にサウジアラビアとのアウェーゲームに挑み、12日にホームでオーストラリアと対戦する。今予選を占う上で重要な2連戦に、森保ジャパンはいかなるメンバーで挑むべきか。長きにわたり日本代表を取材してきたフリーライターの元川悦子氏に訊いた。

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【日本代表PHOTO】9月シリーズの追加招集を含むメンバー26名
 2022年カタールワールドカップ(W杯)に向け、9月2日の最終予選初戦・オマーン戦(吹田)を落とした日本が早くも山場を迎える。10月は勝ち点6を手にするサウジアラビア(7日=ジェッダ)とオーストラリア(12日=埼玉)との2連戦。キャプテン・吉田麻也(サンプドリア)は「早くも初戦の負けを取り返すチャンスが来る。ここで連勝できればトップに立てる」と前向きにコメントしたが、逆に1つでも落とせば、ストレートに本大会切符を獲得できるグループ2位以内確保に黄色信号が灯る。「絶対に失敗できない天王山」なのは間違いない。

 重要シリーズに向け、森保一監督は7日の中国戦(ドーハ)の後、欧州視察に出かけ、主要選手や前回招集しなかった田中碧(デュッセルドルフ)などのチェックに奔走した。

 こうした中、キーマンと目された久保建英(マジョルカ)が膝を負傷。古橋亨梧(セルティック)の復帰も間に合わず、伊東純也(ゲンク)もサウジ戦で出場停止となるため、2列目の陣容をどうするか考えなければいけなくなった。

 そこでサウジ戦の2列目を考えると、堂安律(PSV)、鎌田大地(フランクフルト)、南野拓実(リバプール)という3枚のスタメンが濃厚と言っていい。堂安と南野は今月に入って所属クラブで得点しているし、鎌田の調子も上向いている。9月シリーズよりはいい状態でプレーできるだろう。

 ただ、強敵・サウジに対しては交代枠も積極的に使って、試合中に変化をつけることも肝要だ。バックアップにはマルチタスクの原口元気(ウニオン・ベルリン)、太もものケガが癒えたと見られる浅野拓磨(ボーフム)に加え、欧州で新たなキャリアを踏み出した三笘薫(サンジロワーズ)の抜擢を押したい。

 というのも、アジア相手だと中を閉められることが多く、局面を打開できるアウトサイドの存在がキーポイントになるからだ。"ヌルヌルドリブル"と言われる変幻自在のドリブル技術を備えた三笘は、アクセントになり得る存在。東京五輪で不完全燃焼に終わった分、本人も闘争心に満ち溢れているはずだ。先々を考えても、あえてこの難しい局面を経験させるのはありだ。
 

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