【J1採点&寸評】柏×G大阪|ACL生き残り組の対戦はホームの柏に軍配!

2015年06月23日 小田智史(サッカーダイジェスト)

エドゥアルドの値千金の一撃で今季リーグ戦ホーム初勝利。

【警告】柏=なし  G大阪=東口(58分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】エドゥアルド(柏)

【試合内容】
 試合序盤はG大阪が柏のお株を奪うパスワークで仕掛けるが、柏も徐々にポゼッションを高めて迎えた12分、秋野のFKをエドゥアルドが押し込んで先制する。その後は球際で激しく、攻守が目まぐるしく入れ替わる展開に。G大阪は、宇佐美→パトリックのホットラインが2度ゴールを脅かすもゴールは割れず、柏1点リードで前半を折り返す。
 
 後半は両者堅い守備をベースとしながら、ショートカウンターの応酬となる。ホームの柏は61分、米倉のクロスからパトリックにヘディングシュートを許すも菅野が好セーブ。81分は倉田のシュートがポストを直撃する幸運にも恵まれ、5バックでなんとか無失点に抑え切った。柏は、今季リーグ戦ホームゲーム8試合目にして待望の初勝利を手にした。
 
【チーム採点】
柏 6.5
90分間意思統一が成された組織的なサッカーを展開。決定機は得点シーンの1度きりだったが、リーグ戦ホーム未勝利についにピリオドを打ち、日立台に待望の勝利のチャントが鳴り響いた。
 
G大阪 5
宇佐美をサイドに落として中盤に厚みを出す戦術を採用。クロスを使いながらパトリックのフィジカルを強調するも、柏の堅守を破れず、「勝点3に値する試合ではなかった」(宇佐美)。
 
 
【柏|採点・寸評】
GK
21 菅野孝憲 6
61分、パトリックのシュートを横っ飛びでセーブ。計11本のシュートを浴びるなか、途中出場の中山に声をかけるなど、後方からチームを支えた。
 
DF
27 キム・チャンス 6
後半、工藤との連係で右サイドから攻撃を展開。宇佐美にドリブルで抜かれるシーンこそあったが、簡単にクロスは上げさせなかった。
 
4 鈴木大輔 6.5
地上戦・空中戦ともほぼパーフェクト。後半、パトリックとの接触で頭部を負傷するも、テーピングを巻いて最後までピッチに立ち続けた。
 
13 エドゥアルド 7
殊勲の先制ヘッドに加え、パトリックを封じた守備も見事。縦パスに対し思い切り良く前に出て、相手の攻撃をことごとく撥ね返した。
 
2 藤田優人 6
今季初めて左SBで出場。気迫・左足のキック精度も冴え、主戦場の右と遜色のない働きを見せた。米倉との1対1も見応えがあった。
 
MF
17 秋野央樹 6
茨田に代わりアンカーの大役。厳しくプレスに来る相手でなかったこともあり、比較的自由にプレーできた。価値あるアシストも評価に値する。
 
7 大谷秀和 6
リスクマネジメントと全体のバランス調整はさすが。後半やや運動量が落ちたものの、試合終了までキャプテンとして冷静さを保った。
 
28 栗澤僚一 6.5
12節以来約1か月ぶりの出場。アンカーの秋野をサポートしながら、自らも攻撃参加してシュートを放つなど中盤に安定感をもたらした。
 
FW
9 工藤壮人 5.5
ポストプレーでボールを引き出し、相手のファウルを誘う。守備のタスクもしっかりこなしたが、良く言えば献身的、悪く言えばFWとして迫力に欠けた。
 
30 クリスティアーノ 6
自慢のスピードと推進力でカウンターを匂わす前線の脅威に。守備では裏を取られる場面が2度ほどあったが、最終ラインの堅守に救われた。
 
11 レアンドロ 6
「筋肉系のトラブル」(吉田監督)から2試合ぶりに復帰。中盤のギャップにスライドしてボールを受け、攻撃のリズムを作り続けた。
 
交代出場
MF
29 中山雄太 6
藤田の負傷でリーグ戦デビュー。練習試合で予行演習済の左SBにスムーズに入り、相手の攻撃に食らい付いた。足もとの技術も◎。
 
DF
3 近藤直也 -
約9か月ぶりのリーグ戦出場にサポーターが沸き、「鳥肌が立った」。プレーでも5バックの中央に入り、身体を張った守備を見せた。
 
MF
26 太田徹郎 -
ボールタッチの回数は1回のみ。不用意なボールロストでヒヤリとする場面もあったが、事なきを得て、なんとか無失点にこぎつけた。
 
監督
吉田達磨 6.5
武富、輪湖、大津と主力を欠くなか、チームのスタイルを頑なに貫き、中断期に取り組んでいた守備の修正がようやく実を結んだ。

次ページ2列目のテコ入れも実らず、3試合連続未勝利。

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