【移籍市場超速報】“出し抜かれた”ミランの参戦!? インテルのコンドグビア獲得によりインブラの去就に再び注目が

2015年06月22日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ミラン興味を示すも、競合相手はプレミア勢とさらに手強く…。

モンテカルロでのダービーでライバルを出し抜いたインテル。中盤強化を進める上でインブラとの契約にも踏み切るのかどうか? そして回避した場合の「ヴィエラ2世」の去就は? (C) Getty Images

 インテルとフランス代表MFジョフレー・コンドグビア(モナコ)は、20日夕方、2020年6月までの5年契約で合意し、契約書にサインした。
 
 19日から20日にかけて、モンテカルロの夜を舞台にコンドグビアをめぐるミランとインテルの熾烈な「ダービー」が繰り広げられていたことは既報の通りだ。
 
 19日深夜にはインテルがモナコのヴァディム・ヴァシリエフ副会長、コンドグビアの代理人ハロルド・イチャビア(クラシコ・スポーツ代表)、兄のエヴァンス、そして仲介エージェントのパオロ・スキアボーネが、ホテル・メトロポールで2時過ぎまで会談を持った。
 
 この時点におけるインテルの提示額は年俸360万ユーロ+ボーナス、一方のミランはすでに400万ユーロを提示しており、モナコとも4000万ユーロの移籍金を2回分割で支払うという条件で基本合意に達していたことから、アドリアーノ・ガッリアーニ副会長とパートナーのネリオ・ルーカス(ドイエンスポーツ代表)はまだ落ち着いていた。
 
 2人は翌朝、合意した上記の条件で契約書を準備すべく、いったんミラノに戻る。そして夕刻にまたモンテカルロへとんぼ返りして契約を交わすという目論見だった。
 
 ところがインテルは、20日昼にも選手サイドと交渉を継続。午後になって年俸450万ユーロという条件を提示して選手の家族(父、兄)と代理人の説得に成功し、モナコに対してもミランの提示に近い数字(3000万ユーロを一括払い+ボーナス800万ユーロ)を提示して合意を取り付けた。
 
 こうして20日夕刻には、ルイII世スタジアムにあるモナコのクラブオフィスで、コンドグビアとの契約にこぎ着けたのだった。
 
 これによって、インテルがすでに内々で合意に達していたジャネリ・インブラ(マルセイユ)の立場が微妙なものになっている。
 
 マルセイユと選手サイドは、インテルがこの合意(移籍金1850万ユーロ)に基づいた正式なオファーを出すのを待っている状況だが、コンドグビアの獲得によって、インテルがインブラ獲得を白紙に戻す可能性もあり、その場合にはトッテナム、アーセナルなど他の競合相手にチャンスが回ることになる。
 
 インテルに出し抜かれる形でコンドグビアを逃したミランも、ここに来てインブラに興味を持ち始めており、アンドレア・ベルトラッチ(ジェノア)へのアプローチと並行して、インブラにも接触する可能性が出てきた。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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