「彼は謝罪した」鈴木優磨の残留決定に、STVV監督が言及「間違っていたことを自覚してほしい」

2021年09月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

「どのくらい起用するか、口にする段階ではない」

シーズン開幕後も公式戦に出場していなかった鈴木。(C)STVV

 今夏の移籍は叶わず、鈴木優磨はベルギー1部シント=トロイデン(STVV)に残留が決定した。

 現地時間9月1日、鈴木は自身のインスタグラムを更新。「この3か月間は僕にとって厳しい時間だった。けれど、この期間にとった行動は正しい方法ではなかった。もう一度ハードワークから始めなければならない」と反省を綴ったメッセージを公開し、今シーズンをSTVVで迎えることを表明した。

 鈴木は今夏に複数のクラブからオファーを受け取ったが、セリエAへの挑戦を希望し、すべて拒否。移籍市場が閉まる直前にはドイツ2部のシャルケ、イングランド2部のノッティンガム・フォレストからも打診があったというが、いずれも成立しなかった。しかもこの間、チームのトレーニングには参加したものの、公式戦出場を拒み、その態度に現地メディアからは批判の声が上がっていた。

 昨シーズンはベルギー・リーグで17ゴールを挙げた日本人ストライカーの残留について、STVVのベルント・ホラーバッハ監督はどう考えているのか。2日に行なわれるデュッセルドルフとの親善マッチを控えた前日会見に出席した指揮官は、このように語った。現地メディア『VOETBALKRANT』が報じている。
 
「水曜日の朝、優磨は私との会談のためにクラブハウスに来た。彼はそこで謝罪した。ここ数か月、自分をチームの上に置くような行動をしていたので、それを詫びた。昨シーズンに素晴らしい活躍をした(イロンベ・)ムボヨはいなくなってしまったが(ヘントに完全移籍)、私はムボヨを責めることはできない。彼は素晴らしいオファーを受けたし、最後の日までSTVVにすべてを捧げていたからだ。鈴木はその姿を見ていたはずなので、トレーニングを続け、試合出場のチャンスを掴み、自分が間違っていたことをきちんと自覚してほしいと思っている」

 また、今後の起用については、少しずつ戦列へ復帰させる考えのようだ。

「優磨について、どのくらいの割合で試合に出場するのか、レギュラーを掴むのかというか、起用について口にする段階ではない。ただ、デュッセルドルフ戦でも数分はプレーするだろう。彼が戻ってきたことで、チームの構築はまた一からやり直すことになる。どのストライカーの組み合わせが我々を最も強くするのか、そのシステムを探す段階にある」

 STVVには今夏、東京五輪に出場した林大地、アラベスからレンタルした原大智というふたりの日本人ストライカーが新たに加入した。昨シーズンのチーム得点王とはいえ、鈴木の定位置はもちろん約束されていない。

 STVVは代表ウィーク中にデュッセルドルフと、もう1試合の親善マッチを行なう予定だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【写真】STVV残留が決定。鈴木優磨が投稿した英文での謝罪全文

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