ブンデス日本人所属クラブの補強動向|ドルトムント編「注目は前線のテコ入れ」

2015年06月18日 遠藤孝輔

トゥヘルの構想や選手評はいまだベールに。

クロップの後を継いだトゥヘル新監督は、どんなチームを作り上げるのか。 (C) Getty Images

ドルトムント
2014-15シーズン成績:7位(13勝7分け14敗/47得点・42失点)
 
 取り組んでいるのは大掛かりな陣容刷新ではなく、理に適ったピンポイント補強だ。
 
 衰えが否めないヴァイデンフェラー、若手のランゲラクに信頼が置けない守護神にスイス代表のビュルキを迎え入れ、ギュンドアンが退団濃厚、ケールが引退したセントラルMFには実力者のカストロと有望株のヴァイグルを確保した。
 
 さらに、新監督トゥヘルの教え子であるマインツのガイスも狙っているが、新戦力以外にもシャヒンにベンダー、レンタルバック予定のライトナーと手駒は豊富。引き抜きに失敗しても、致命傷とはならないはずだ。
 
 注目はむしろ前線のテコ入れ。クロップからバトンを引き継ぐトゥヘルは、昨シーズンに期待を裏切ったCFインモービレとラモスの"再生"に意欲を見せているが、前者は去就を決めかねている。仮に退団に傾くようなら、シュツットガルトでブレイクの兆しを見せたギンチェクあたりへのアプローチを強めるかもしれない。
 
 多士済々の2列目はエバートン移籍の噂が浮上した香川を含め、ほとんどの主力の残留が濃厚。ただし、トゥヘルの構想や選手評がいまだベールに包まれているため、新チームが始動する7月以降に新たな動きが出てくるかもしれない。
 
 出番の増加が見込めないようなら、カンプルあたりの退団志願はありえるだろう。古巣のザルツブルクが買い戻しに前向きとも。
 
≪今オフの移籍≫
[IN]
GKビュルキ(←フライブルク)
MFカストロ(←レバークーゼン)
MFヴァイグル(←1860ミュンヘン)
MFライトナー(←シュツットガルト)◆
MFホフマン(←マインツ)◆
[OUT]
GKアロメロビッチ(→カイザースラウテルン=2部)
MFケール(引退)
◆=レンタルバック
 
文:遠藤孝輔
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