日本初の女子プロリーグがいよいよ開幕! 鮫島彩、塩越柚歩ら注目の“WEリーガー”11選

2021年08月30日 西森彰

昨季のタイトルホルダー、ベレーザ対浦和Lがいきなり対決

実績十分の鮫島(大宮V)。そのリーダーシップに期待したい。(C)WE LEAGUE

 日本初の女性プロサッカーリーグとして、9月12日に「WEリーグ」がいよいよ幕を開ける。初年度は11クラブが参戦。ここでは第1節に試合のない千葉Lを含め、開幕カードに準じて各クラブの注目選手11人を紹介する。

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【INAC神戸レオネッサ 対 大宮アルディージャVENTUS】
9月12日(日)10:00キックオフ@ノエビアスタジアム神戸

★注目選手/I神戸=成宮唯 大宮V=鮫島彩

 午前10時キックオフで文字通りオープニングゲームを戦うのが、I神戸と大宮Vだ。I神戸には五輪で2得点の田中美南が復帰し、スペイン帰りの後藤三知が加わるなど、選手層に厚みを増している。そして千葉Lから加入した成宮唯も楽しみな存在。豊富な運動量でプレーエリアは広く、スペースを見つけ出す感覚に優れたものがある。プレシーズンマッチ(以下PSM)初戦から早くも2得点と存在感をアピールしている。

 一方、新規参入した大宮Vはベテラン組のリーダーシップに期待。その役割をキャプテンの有吉佐織らと担うのが鮫島彩だ。PSMでは一戦ごとに調子を上げ、最終戦のN相模原戦では、左サイドを疾駆する姿は目を引いた。仲田歩夢、スタンボー華らと、古巣相手の初戦に臨む。

【日テレ・東京ヴェルディベレーザ 対 三菱重工浦和レッズレディース】
9月12日(日)13:30キックオフ@味の素フィールド西が丘

★注目選手/ベレーザ=清水梨紗 浦和L=塩越柚歩

 味の素フィールド西が丘では、昨季のタイトルホルダーが直接対決する。皇后杯優勝のベレーザのキャプテンは清水梨紗。東京五輪でも疲れを知らない上下動で存在感を発揮した。今季のベレーザはこれまで以上に、変幻自在のポジショニングから、スピーディに相手ゴールへと迫っていく。清水は右サイドから正確無比なクロスで好機を演出するほか、最終段階での崩しに関わるシーンも増えていきそうだ。

 なでしこリーグ→WEリーグの"連覇"を狙う浦和L。そのサイドを疾駆するのが塩越柚歩だ。トップチームでのデビュー後、しばらく時間を要したが、プレースピードに慣熟後は一気に素質を開花させた。持ち前のスピードとテクニックで敵陣を切り崩し、速い寄せでボールを奪い返すシーンも多い。代表では主に右サイドで起用されていたが、本来、左右を問わない。左で出れば清水とのマッチアップになり、その攻防も見どころのひとつに。
 
【マイナビ仙台レディース 対 ノジマステラ神奈川相模原】
9月12日(日)16:00キックオフ@ユアテックスタジアム仙台

★注目選手/仙台L=宮澤ひなた N相模原=脇阪麗奈

 松田岳夫監督を新たな指揮官に迎えた仙台L。溌剌とした動きを見せるイレブンのなか、ひときわ目を引くのが宮澤ひなただ。ベレーザではサイドで使われる立場だったが、仙台Lでは浜田遥の後ろでゲームメイク。周囲を使いながら、自らも神出鬼没の動きでゴールを陥れている。岩渕真奈、杉田妃和ら代表の俊才を指導してきた松田監督のジャッジは「まだまだ足りない。代表でスタートから出る選手としては」。期待の大きさがうかがえる。

 N相模原の10番を新たに背負うのは、セレッソ大阪堺レディースから移籍した脇阪麗奈だ。今春、繰り広げられた東京五輪選考レースにも絡んでいた。汗を惜しまないハードワークとボールを奪い切る対人能力に秀でる。ボランチを主戦場としているが、どのポジションにも対応する懐の深さもある。
 

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