なぜ久保建英はたった1試合でトップ下から右サイドに回ったのか? 面白いほど的中した指揮官の狙い「クボは1対1で…」

2021年08月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

敵左SBの故障で配置変更を試みる

果敢な仕掛けでエスパニョールの左サイドを攻略した久保。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 現地時間8月27日に開催されたラ・リーガ第3節で、久保建英が所属するマジョルカはホームでエスパニョールと対戦。MFダニ・ロドリゲスが27分に挙げた1点が決勝点となり、1-0で連勝を飾った。

 2試合連続の先発出場を果たした久保は、4‐2‐3‐1の右サイドハーフで86分までプレー。得意のドリブルや適格なパスワークに加え、3本の惜しいシュートを放ち、素晴らしいパフォーマンスを見せた。対峙した敵の左SBディダク・ビラを完全に手玉に取っていた印象だ。

 ただ、初先発を飾った前節のアラベス戦(1‐0)では、東京五輪代表と同じように4‐2‐3‐1のトップ下に入り、上々のプレーを見せた。ルイス・ガルシア・プラサ監督も、「もっと敵陣の深いところまで顔を出してほしい」と注文をつけながらも、「満足している」と語っていた。

 では、なぜ久保はエスパニョール戦でトップ下ではなく右サイドだったのか?

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 指揮官は、アラベス戦では、右からジョルディ・ムボウラ、久保、ダニ・ロドリゲスという並びだった2列目の3人を、右から久保、ダニ・ロドリゲス、ムボウラに入れ替えた。その意図を試合後の会見で明かしている。

 マジョルカの地元紙『Diario de Mallorca』によれば、この配置変更を思いついたのは、エスパニョールの左SBのレギュラーであるアドリア・ペドロサが故障中だったからだという。

「ディダクはペドロサより軽こいとろがあるので、クボをサイドに入れた。なぜなら、1対1で決定的な仕事ができるからだ」

 指揮官の思惑通り、久保はディダクを翻弄。さらに、代わりにトップ下に入った14番についても、「中央のダニは何度も敵陣を破って、マークを引き付けた。答は完璧だった」と語り、策が的中したことを誇っている。

 突破力を見込まれて右サイドで起用され、見事に期待に応えた久保。早くも攻撃の中心になりつつある。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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