人種差別行為を受けた古橋亨梧の様子をポステコグルー監督が明かす「彼は本当にポジティブな性格だから…」

2021年08月26日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「間違ったことだと分かっている」

ポステコグルー監督(左)が人種差別行為を受けた古橋(右)について言及した。(C)Getty Images

 ライバルの対処が早かったのは、イメージ回復を狙ってのことではない。間違ったことは間違えているとし、正しく対応したうえで前に進む。そして、古橋亨梧への影響はないはずだ。

 アンジェ・ポステコグルー監督の考えは変わっていない。古橋が人種差別の被害に遭い、レンジャーズが不届き者を処分したことについて、セルティックの指揮官がヨーロッパリーグ予選プレーオフ第2レグを前に語った。英衛星放送『Sky Sports』が伝えている。

 一部サポーターに対する古橋への差別行為が発覚し、レンジャーズはすぐに調査に乗り出すと、ファンを特定して永久入場禁止処分とした。ファンが所属するサポータークラブに対しても、今後のチケット受け取りを禁止すると明かしている。

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 即座に対応したレンジャーズに良い印象を持ったか問われると、ポステコグルーは「レンジャーズが動いたのはそれを望んだからではないだろう。正しいことと間違ったことを見て、とにかく対処したのだと考えたい」と話した。

「何があるべきか、なぜ起きたのかを無限に議論し続ける必要はない。われわれは間違ったことだと分かっている。彼らは正しく対処した。ほかのどこであろうと、同じように対処されることを願う。シンプルなことだ。とにかく対処し、多くを論じることなくすぐに結果を出せば、人々は一線が引かれたのだと、本当にこういう行為をしてはいけないのだと気づき始めるはずだ」

「古橋が影響を受けているか」と問われた指揮官、「彼はまったく大丈夫だ。影響?古いことわざだが、その人の立場にならないと分からないものだよ」と答えている。

「彼は本当にポジティブな性格で、ここでの時間を本当に楽しんでいる。サッカーだけじゃなく、新しい国での生活と新しい経験をね。そして経験することの99%がポジティブなら、残りの1%が全体に影響することはない」

ポステコグルーは「わたしに向けられたことではないので、わたしが言うのは簡単だ」と強調したうえで、「でも彼は良い練習をしている。ハッピーな性格なんだ。クラブも彼を支えている。選手たちは彼の周りにいる」と続けた。

「彼は、今回のことがここで自分が経験していることを反映したのではないと分かっている」

26日のAZ戦は、本戦グループステージ進出がかかる一戦。そして29日には、因縁のレンジャーズとの大一番が控えている。古橋がピッチ外での騒動に左右されず、これまでのように活躍を続けられるのを願うばかりだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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