ペドリと並ぶバルサ新時代の希望。ブスケッツの後継者として期待される19歳MFは“名手の息子”

2021年08月23日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

1節のR・ソシエダ戦で公式戦デビュー

「28番」をつけてカンプ・ノウのピッチに立ったニコ。クーマン監督もその才能に惚れ込んでいるという。(C)Getty Images

 8月15日のラ・リーガ開幕戦、バルセロナは難敵レアル・ソシエダに4-2で勝利を飾った。バルサらしいテンポ良くパスをつなぐサッカーを披露したうえでの、完勝と言っていい内容だった。

 2ゴール・1アシストを記録したマーティン・ブライトワイトや、新加入のメンフィス・デパイ、エリク・ガルシアらが躍動したこの試合、下部組織出身のひとりの若者がトップチームにおける公式戦デビューを飾っている。"ニコ"の愛称で知られるMF、ニコラス・ゴンサレスだ。

 父親は、1990年代後半から2000年代前半にかけて、ヨーロッパの舞台で旋風を巻き起こしたデポルティボ・ラ・コルーニャの象徴でありレジェンドの、フラン・ゴンサレス。11歳からバルサでプレーする生え抜きで、188センチの長身ながら高い技術を誇り、状況判断にも優れることから、「セルヒオ・ブスケッツの後継者」として期待されてきた現在19歳(2002年1月3日生まれ)のアンカーだ。
 
 R・ソシエダ戦では83分にそのブスケッツと代わって出場。直後の84分に不運な形でイエローカードを受けたものの、無難なプレーで勝利に貢献している。ちなみに、この試合でつけた「28番」はブスケッツがデビューシーズンに背負っていた番号。このあたりにもクラブの期待の大きさが感じられる。

 契約延長交渉で揉めたイライシュ・モリバをBチームに追いやり、ミラレム・ピャニッチは戦力外。また、ペドリがオーバーワーク気味のバルサMF陣は、すでに新たなMFの獲得を断念した様子で、セルジ・ロベルトをサイドバックから再コンバートせざるを得ないほど手薄な状況にある。

 2節のアスレティック・ビルバオ戦では出番がなかったものの、今後ニコがプレーする機会は確実に増えるだろう。若手に過度の期待は禁物と知りながらも、期待せずにはいられない逸材だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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