Jリーグが“親子でサッカーの観方を学ぶ”夏休みイベントを開催。中村憲剛氏、佐伯夕利子氏らが解説

2021年08月23日 サッカーダイジェスト編集部

サッカーアナリストの藤宏明氏と久永啓氏も登場

イベントに参加した佐伯氏と中村氏。子どもたちの疑問にも答えた。

 Jリーグは、8月16日と20日に「2021夏休み 親子で学ぶサッカーの観方」と題してオンラインでイベントを開催した。

 プログラムは前半と後半に分かれ、前半部分には、サッカーアナリストの藤宏明氏と久永啓氏が、後半部分にはJリーグの佐伯夕利子氏、昨季限りで現役を引退した中村憲剛氏が登場。多くの親子が参加するなか、"サッカーの観方"についてトークした。

 藤氏と久永氏は「サッカーを観るときのポイントとは?」をテーマに、Jリーグの実際の映像を切り取りながら、選手のプレーの判断、一連の流れでどこをチェックするべきか、情報の大切さなどを説明。クイズ方式で参加者たちと一緒に考えながら、様々な"視点"を提供し、プロの試合におけるスカウティングのポイントなども語った。

 子どもたちからは、選手たちの判断がなぜそうなったのか、サッカーアナリストになるために必要なことなどの質問が飛び、両氏が丁寧に答えるなど、貴重な時間となった。 
 
 後半部分は「『サッカーを観る力』を鍛える」をテーマに、佐伯氏との会話で中村氏が幼少時代の思い出を解雇。「VHSで撮って、試合を生で見たあとに、ビデオを見返してみたり、誰が点を取ったのか、どうやって入ったのかノートにつけるなど、蹴るのも見るのもサッカー大好き少年でした」と振り返り、試合を見る上でのポイントをアドバイスした。

 また中村氏は頭を整理するために文字に起こすことなど、言語化能力の大切さも説明。「自分の特長、自分は何をできるかを考えてもらいたい」と、"自分を知ること"の大切さも語った。

 佐伯氏もクラブチームのコーチやスタッフ陣らの仕事を紹介しながら、「映像を撮ってもらい、ボールを持っている時、持っていない時、どちらの自分の映像も見返し、なんとなく見返すのではなく、どうしてそう選択したかを振り返ったりすることが大事だと思います」とコメント。中村氏は「お父さんとお母さんと『なんでこういうプレーをしたのかな?』と会話をしながら、頭のなかの考えを文字に起こすことも大事だと思います。自分のプレーを言葉で説明できると、頭のなかを整理できます。そうするといわゆる再現性、同じプレーができるようになります」とメッセージを送った。

 質疑応答では、子どもたちが「オフザボールの時はどんなところを見た方が良いですか?」「浮き球の処理を上手くなる方法は?」などと質問。中村氏がそうした疑問に答えた。

 夏休みならではの企画。参加した親子にとってもサッカーの楽しみ方が変わる良い時間になったはず。Jリーグを盛り上げるうえで、また日本サッカーの可能性を広げるためにも、貴重なイベントになったのではないか。

構成●サッカーダイジェスト編集部
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