ボローニャ残留が濃厚な冨安健洋のモチベーションに伊紙が見解!「監督もクラブも疑っては…」

2021年08月20日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

伊紙は「かなりの確率で動かないだろう」と報道

東京五輪後のオフを終えた冨安。このままボローニャでプレーするのか。(C)Getty Images

 東京五輪での戦いを終え、束の間の休息を経て、冨安健洋は8月20日にボローニャに戻ってくる。22日のサレルニターナとのセリエA開幕戦には出場しないとの見方が強い。

 ただ、そもそも冨安がボローニャのユニホームを着るかはまだ分かっていない。周知のように、プレミアリーグのクラブなどに移籍する可能性が注目されているからだ。

 ボローニャのクラウディオ・フェヌッチCEOは先日、日本代表DFを放出するのは代役を確保する時間が残されている場合に限ると発言。一部の現地メディアは、合流する20日がその"デッドライン"になると伝えていた。

 だがその後、技術部門の幹部であるワルテル・サバティーニは16日、オファーが届いていないとしたうえで、「あと10日、どうなるかをみよう」と話した。マーケット終盤まで移籍の可能性は残されているということだ。

 20日、イタリア紙『Corriere dello Sport』は、約半ページの記事で冨安がボローニャに戻ってくることや去就状況を伝えた。同紙は「フェヌッチの言葉を真に受けるなら、かなりの確率で動かないだろう」としつつも、あくまでも条件次第だと報じている。

「もし2000万ユーロ(約28億円)のような良い金額のオファーが届いたら?ボローニャは背を向けるのか?」
 
 ボローニャの要求額については、2000万ユーロにボーナスを加えた額だったとし、「アタランタは高額すぎると評価して諦めた」と報道。現時点で関心を示しているのは、レスター、ウェストハム、トッテナムのプレミア勢3クラブと伝えている。

 一方で、冨安の移籍が成立しなければ、シニシャ・ミハイロビッチ監督にとっては朗報となる。22歳に大きな信頼を寄せているからだ。『Corriere dello Sport』も「彼をまだ起用できればミハイロビッチがどれほど嬉しいかは、隠しても無意味」と報じた。

 確かなのは、どのような結末を迎えても、冨安は目の前のプレーに全力を注ぐということだ。同紙は記事の最後を「プレミアリーグ行きを望みながら、不本意に残ることになったら?」と締めくくっている。

「その点は、シニシャもボローニャ全体も疑っていない。トミは以前のまま、いつもの、絶対のプロフェッショナルのままだろう」

 いかなる状況になろうと、冨安がプロ意識を欠くことはないはずだ。ただ、すっきりした気持ちで開幕を迎えたいのも確かだろう。移籍市場が閉まる31日までに、ボローニャと冨安がどのような決断を下すのか注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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