相馬アントラーズ、夏の陣。“7連戦”をいかに戦い抜くか。指揮官は一戦必勝の構え

2021年08月18日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「違いを生み出せる選手をどのタイミングで、ということになる」

連戦一発目の徳島戦は3-0の完勝。相馬監督は「次のゲームに向けてまたしっかり準備したい」と気を引き締めた。(C)KASHIMA ANTLERS

 鹿島アントラーズは8月15日にホームで行なわれたJ1リーグ第24節の徳島ヴォルティス戦で、3-0の完勝を収める。開始5分に直接FKをねじ込んだ荒木遼太郎は、80分にも見事なコントロールショットでネットを揺らす。さらに90分、町田浩樹がダメを押す。守っては徳島の攻撃をシャットアウト。盤石の完封劇で勝点3を手にし、暫定3位に浮上した。
【荒木遼太郎 PHOTO】常勝軍団を牽引する若きエース

 今季二度目の3連勝を果たしたこの徳島戦から、チームは連戦がスタート。同18日に天皇杯ラウンド16のV・ファーレン長崎戦、同21日にJ1の25節・ヴィッセル神戸戦、同25日に26節・清水エスパルス戦、同28日に27節・横浜F・マリノス戦が予定され、9月に入ると、ルヴァンカップ準々決勝で名古屋グランパスとのホーム&アウェーが1日、5日に組み込まれている。

 中2日、中3日で続く"夏場の7連戦"。その内訳を見れば、長崎戦から名古屋との第1戦までは5試合連続でアウェーゲームと過酷なものだ。

 クラブ創設30周年を迎える今季、タイトル奪還を期すチームにとって、ここがひとつの正念場となる。選手たちの頑張りはもちろん、期待したいのは、相馬直樹監督のチームマネジメントだ。勝利を目指しながら、タイトなスケジュールをいかに乗り切るか。

「毎回、多少は違ってくるところはありますけど、相手がスタート型なのか、攻撃的なチームなのか、そういうことも含めて、90分の流れを考える。天皇杯に関しては、120分も考えなければいけない。

 全体の運動量もそうですし、もうひとつは、自分たちのボールの時間をどれだけ作れるか。最終的には、勝つためには点を取るところと守るところになる。そこの部分で違いを生み出せる選手をどのタイミングで、ということになるかなと思います」
 
 連戦はまだ始まったばかりだが、これまでと変わらず、一戦一戦に集中する。

「目の前のゲームで勝ちを持ってこれるかどうか。相手との噛み合わせの中で、後半にパワーを出したほうがいいのか、立ち上がりから行くのがいいのか。それはある程度、予測はしますが、実際、ふたを開けてみないと分からないこともある。

 まずは目の前のゲーム。あとのことは、頭のどこかにはありますが、あまりそこに引っ張られると、チームとしての勢いが失われてしまうと思うので。目の前のことにまず、ベストと言える準備をすることです」

 先述した徳島戦で弾みはつけられたはず。この勢いを途切れさせないような勝利を、まずは18日の長崎戦で掴み取りたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

【J1第24節PHOTO】鹿島 3-0 徳島|荒木が2ゴール。町田もダメ押し。鹿島が3発完勝で暫定3位に浮上!
 
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