「日本酒がエネルギー源」「人間離れしている」。岩本輝雄と名良橋晃が“規格外”と評す久保竜彦の凄さ

2021年08月13日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「努力して到達できるようなレベルじゃない」(名良橋)

07年の浦和戦で久保が決めたシュートはまさに“規格外”だった。写真:サッカーダイジェスト

 もしかすると、このストライカーがいれば東京五輪でメダルを獲得できたかもしれない。それほど、強烈な印象を残した選手が久保竜彦だ。常人離れしたプレースタイルでファン・サポーターを驚かせた久保は、果たして「天才」と呼べるのか。元日本代表で現解説者の2人──岩本輝雄、名良橋晃がひとつの回答を示す。

岩本 フィジカル、ジャンプ力、シュートのイメージすべてが規格外。正真正銘の天才です。

名良橋 生まれ持った才能だよね。自然体のまま、とんでもないプレーをしちゃうし。

岩本 ゴール前で何をするか予測がつかない。まるでイブラヒモビッチのよう。

名良橋 しなやかでパワーもある。

岩本 相手にしたら超厄介。フラフラしていると思いきや、いきなりトップギアで襲い掛かってくるわけだからたまったもんじゃない。

名良橋 努力して到達できるようなレベルじゃない、あの豪快かつ繊細なプレーは。
 
岩本 横浜のリーグ連覇(03、04年)は、マルキーニョスや奥もいたけど、"ドラゴン久保"の活躍なしにあり得なかった。それくらい素晴らしかったよ。あと、2007年の横浜FC対浦和戦で決めたロングシュートなんて信じられない。普通、あそこから打たないでしょ(笑)。

名良橋 打たないというより、打てない。人間離れしている。

岩本 ああいう選手はもう出てこないかな。思考もぶっ飛んでいるからね。彼が現役時代、こんなことを言っていたからね。「テルさん、上手い酒を飲むには走るしかないでしょ」って。日本酒がエネルギー源、ドラゴン久保はそういう男です(笑)。

名良橋 それも含めて規格外。一緒のチームでプレーした経験はないけど、味方ならあれほど頼もしいストライカーはいない。

岩本 たまにOB戦とかでプレーするけど、やりやすい。パスを出したいタイミングで良いところに顔を出してくれる。トレーニングで培える感覚ではないし、やっぱり天才。ちなみに、あと5年したらお坊さんになるらしい。

名良橋 すべてが規格外!!

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)・多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

※サッカーダイジェスト6月24日号のものに加筆・修正して転載。

【PHOTO】アイドル顔負け!? 韓国の"ビーナス"ことイ・ミナがファンイベントでの最新画像を公開!
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事