「ぶつかり合うかもしれない(笑)」岡野雅行が選ぶ“日本代表・歴代最強ベスト11”が個性派揃い!

2021年08月14日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

揉め事が嫌いな名波が上手くまとめるはず

「MY BEST PLAYER」には名波浩を挙げてくれた。

 1921年9月10日に創立された日本サッカー協会が今年で設立100周年を迎える。それを記念して、元日本代表FWの岡野雅行氏にオールタイム(1921~2021年)で日本代表の歴代最強ベスト11を選定してもらった。「ぶつかり合うかもしれない(笑)」と想像しながら岡野氏が選んだ"マイベストイレブン"は個性派揃いだ。

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 相手と激しく戦えて、味方にもハッキリ意見を言える選手を基準に選びました。特にヒデ(中田英寿)はピッチ上では年上にもしっかり主張できるし、もちろんパスも受けやすかった。だから僕は彼の飼い犬みたいに前線で走り回っていましたよ(笑)。

 もしかするとヒデと本田、闘莉王あたりがぶつかり合うかもしれないけど(笑)、名波が上手くまとめるはず。彼は揉め事が嫌いなので、すっと間に入って理論的に話して解決する。それぞれの個性も受け入れ、浮く選手を作らない。サッカーも上手いので説得力があるんですよ。

 南アフリカ・ワールドカップのCBコンビ、闘莉王と中澤は完璧でしたね。このセットは即決。あとはカバーリングが上手い井原さんも加えたい。頭が良くて真面目そうに見えますが、ピッチ上では意外とずる賢いんです。

 監督は責任感の強い岡田さん。ワールドカップ初出場がかかる試合前には「ここで負けたら俺は日本に帰れない」と言っていて、思わず僕は「岡田さんを男にしたい」と奮い立ちました。選手の特長を最大限に引き出す采配も凄い。南アフリカ・ワールドカップで残したベスト16という結果が、その手腕のなによりの証明です。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

PROFILE
岡野雅行 おかの・まさゆき/72年7月25日生まれ、神奈川県出身。日本代表通算25試合・2得点。97年のイラン戦で日本をワールドカップ初出場に導くゴールを決めた。クラブでは浦和、神戸、鳥取などで活躍。

※『サッカーダイジェスト』2021年6月24日号より一部、加筆・修正して転載。
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