「ここぞという勝負所で…」冨安健洋が悔しさを滲ませ誓う「僕らが次の代表を作っていく」【東京五輪】

2021年08月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「可能性しか感じていませんでした」

「一人ひとりが自チームでレベルを上げて」と今後の展望を語った冨安。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

「不甲斐ない、不完全燃焼です。本当にしょうもないです」そう冨安健洋は悔しさを滲ませた。

 8月6日、東京五輪の男子サッカー3位決定戦のU-24日本代表対U-24メキシコ代表の一戦が埼玉スタジアムで行なわれ、日本は1-3で敗れた。

 日本は、13分に与えてしまったPKで先制を許すと、22分にもセットプレーから加点される苦しい展開に。

 冨安は「失点が早すぎたのはプランを大きく変えてしまったところ」として、「中でも慌てず1点ずつ返していこうとやっていましたが、そこで慌てずやれるほどの余裕というのはまだ無かった」と試合を振り返った。

 後半も失点を許し、終盤に三笘薫が1点を返すものの時すでに遅し。重要な一戦で本来の力を出せなかったことをこう悔やんだ。

「日本はここぞという勝負所で勝てない国というのが今回表面に出たというか…、そこを変えていかないといけない。育ってきた環境だったりもあると思う。簡単には変わっていかないところだと思う。それでもそこを変えていかないと勝っていけない」

 冨安が目指すべきだというのは、「あたりまえというか、普通にプレーして勝てるような国」だという。
 
 そのためには、一人ひとりのレベルアップも不可欠だ。

「本当に一人ひとりが、対面の選手に絶対負けないという自信を持っていれば、いつも通りプレーしていたら、全員がいつも通りプレーしていたら勝てますし、一人ひとりが自チームでレベルを上げて、どんな選手が相手でもいつも通りやれれば問題ないというメンタリティで臨めるようになれば良いと思います」として、自チームに戻ってからの日々の戦いのなかで積み上げていくしかないと決意を新たにした。

 今大会は「可能性しか感じていませんでした。準決勝は出れませんでしたが、決勝を戦うんだとみんなを信頼していましたし、今でもその信頼は変わりません」。

 そして自分も含め若手が中心となって「僕らが次の代表を作っていくことになるし、この選手たちが今後の日本代表を強くしていかないといけないと思います」とA代表でのリベンジを誓った。

 ロンドン五輪で敗れた吉田麻也や酒井宏樹らが現在のA代表の中心となっているように、東京五輪での悔しさをもって、冨安ら若手が次の日本代表を背負ってくれるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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