「努力は1ミリたりとも疑う余地はない」森保監督が声を詰まらせながらも、必死に伝えたメッセージ【東京五輪】

2021年08月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

53年ぶりのメダル獲得ならず

ピッチ脇で戦況を見守る森保監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 U-24日本代表は8月6日、東京五輪の3位決定戦でU-24メキシコ代表と対戦。

 グループステージでは2-1で下した相手に幸先よく先制したいところだったが、13分に遠藤航がペナルティエリア内でファウルを犯し、痛恨のPKを献上。これをセバスティアン・コルドバに決められ、逆にビハインドを追うと、勢いに乗ったメキシコに23分にもFKからヨハン・バスケスにヘッドで叩き込まれてしまう。

 その後、日本は必死に反撃に出るが、世界的GKギジェルモ・オチョアを擁する堅牢を破ることはできない。攻めあぐねるなかで、58分にはCKから今度はアレクシス・ベガにヘッドで被弾。リードを3点に広げられる。

 それでも78分、ようやく1点を返す。ペナルティエリア左を崩した三笘薫が左足で鮮やかにネットを揺らした。だが、追い上げはここまで。1-3で敗れ、53年ぶりのメダル確保まではあと一歩及ばなかった。

 試合後、森保一監督はこみ上げる悔しさを押し殺し、必死に言葉を紡いだ。
 
「選手たちは本当、このオリンピックに向けて育成年代のところからずっと頑張ってきてくれて、このオリンピックの直近のところでも本当に毎日いい準備をしてくれて。個の良さを出しながらチームとして戦っていこうということ、チームでやろうとすることをみんなが頑張ってくれていたので、監督として選手たちの頑張りを結果に結び付けてあげられなかったのが非常に残念に思う。そしてサッカーを期待してくれていた方々に喜んでもらえる結果が出せなくて非常に残念に思う」

 そのうえで、ホイッスルが鳴った直後、選手たちにかけた言葉を、目を赤らめ、時折声を詰まらせながらも、こう明かした。

「本当によく頑張ってくれたということ。選手たちの試合に向けての努力、このオリンピックに向けての努力は1ミリたりとも疑う余地はないくらい頑張ってきてくれたので、本当によくやってくれたと頑張ったという言葉をかけた。ただ、今日勝てなかったということは成長しなければいけないことだと思うので、この悔しさを糧にまた彼らには成長してほしい」

 森保ジャパンの2021年の夏は終わった。この悔しさは、次の世代で晴らすしかない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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