「五輪の全試合でハットトリックを達成しても…」英メディアが久保建英の去就を解説!「マドリーの損失は他クラブの利益」

2021年07月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼はマドリーでチャンスを得るに値すると思うが…」

悲願の金メダルまでは残り3勝。久保の黄金の左足に期待が高まる。写真●金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 U-24日本代表は7月28日、東京五輪のグループステージ最終戦で、U-24フランス代表と対戦。優勝候補相手に苦戦が予想されたが、27分に久保建英の3戦連発弾で先制すると、ここから34分に酒井宏樹、後半に入って70分に三好康児、90+1分に前田大然と、なんと大量4ゴール。守っても強力攻撃陣を相手にきっちりと無失点に抑え、大一番で難敵を一蹴した。

 南アフリカ戦とメキシコ戦に続いての勝利となった日本は、全チームで唯一グループステージを全勝で突破。悲願の金メダルへの期待も日に日に高まるなか、英メディア『90min』は快進撃の立役者となっている久保建英に注目。その圧倒的な存在感を世界に知らしめている。

「20歳のクボはなんと、これまで出場した全ての試合でゴールを決めている。南アフリカとの開幕戦では、ピッチの右サイドでボールを受けると、得意の左足で中に切り込みシュートを決めた。続くメキシコ戦ではスピードに乗ってマーカーをかわしてゴールに押し込み、最新のフランス戦では、跳ね返りを拾ってゴールに叩き込んだのだ」

 さらには「それぞれ全く異なるタイプの得点を奪っていることは、彼が来季のレアル・マドリーで本当に役立つ選手であることを証明している」と説明し、注目を集める去就にも見解を示している。
 
「クボの才能とゴールへの能力を考えれば、カルロ・アンチェロッティ(監督)の下でプレーする資格がないという批判は、経験がないということくらいしかないだろう。しかし、スペインでの2シーズンの経験と、マドリーには久保よりも経験が浅くてもチャンスを与えられた選手がたくさんいることを考えれば、正直、彼はチャンスを得るに値すると思う。

 ただ、ライバルとのポジション争いとは別に、マドリーが彼を登録するかどうかという問題もある。ブラジル人のヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、エデル・ミリトンが、現在マドリーに認められているEU圏外の3枠を占めているのだ。自身もEU圏外の選手であるクボは、今夏のオリンピックの全試合でハットトリックを達成しても、その枠は与えられず、レンタル移籍の可能性が高い。

 ここまでの彼の素晴らしいパフォーマンスを考えると、クボが2021-22シーズンにレアルで輝くチャンスを与えられないのは残念だが、彼らの損失は他クラブの利益であり、彼が来季、再び他の場所で才能を発揮することを願っている」

 世界中で確実に評価を高めている"日本の至宝"。決勝トーナメントでも強烈なインパクトを残し、よりよい未来を切り拓くことはできるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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