「運動能力が劣る?愚かな一般論だ」英代表監督がアジア系選手の発掘改善を訴える!「無意識なバイアスがある」

2021年07月29日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「スカウトの仕方を我々は見直すべきだ」

イングランド代表監督を務めるサウスゲイトが、裾野拡大を訴えた。(C)Getty Images

 新たな才能の発掘は、いつの時代でも必要だ。イングランド代表のガレス・サウスゲイト監督は、そのために見直すべき点があると考えている。アジアにルーツのある選手たちのスカウトだ。

 米スポーツチャンネル『ESPN』によると、アジアのバックグラウンドを持つイギリス人は国民の7%にのぼるが、それらの国民のプロサッカー選手における割合は0.25%にとどまっている。

 アジア系の選手や指導者、審判に関するイングランドサッカー協会のシリーズ動画の中で、サウスゲイトは「スカウトの仕方を我々は見直すべきだ」と話した。
 
「歴史的に無意識なバイアスみたいなものがある。アジア系の選手は運動能力がそれほどではない、ほかの選手たちほど強くないといった感覚があるかもしれない。それはとても愚かな一般論だ。

 今では多くの様々な場所でサッカーが行なわれている。アジアコミュニティのスカウトについて、そういう子どもたちがプレーしているかもしれない場所に入っていくために、私たちはクリエイティブにならなければいけない。そして、そういった選手たちをより幅広いリーグに促さなければいけない。もっと簡単にほかの選手たちと評価できる場所にね。それからアカデミーのシステムに入れるようにするんだ」

 優秀な人材の確保は、どの国にとっても重要な課題だ。社会の多様化が進んでいくなかで、常に創造的なシステムの構築が求められる。日本を含め、各国はその努力を将来の結果に結びつけられるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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