「全ては大きな誤解」かつて交代拒否で物議のチェルシーGK、2年越しの真相説明&謝罪!「今ならどうすべきか分かる」

2021年07月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「自分はただ『大丈夫』と伝えたかっただけなんだ」

ケパが2年かけ、ようやく過去のトラブルに決着をつけた。(C)Getty Images

 チェルシーのGKケパ・アリサバラガが、忌まわしき事件に決着をつけた。英紙『Daily Mail』などが7月27日に伝えた。

 ケパはレアル・マドリーへ移籍したティボー・クルトワの後釜として、2018年8月にアスレティック・ビルバオからGKとしては世界最高額の7160万ポンド(約100億円)でチェルシーに加入。大きな期待が寄せられるなか、1年目からプレミアリーグ36試合でゴールを守り、ヨーロッパリーグ制覇にも貢献した。

 一方で、そのシーズンにはちょっとしたトラブルも起こしていた。マンチェスター・シティとのリーグカップ決勝、延長終盤でのことだ。

 互いにゴールを奪えぬ死闘のなかでケパはふと、足を気にする素振りを見せる。これに対し、当時のマウリツィオ・サッリ監督は痙攣を起こしていると認識したため、PKのエキスパートでもあるウィリー・カバジェロとの交代に踏み切る。しかし、あろうことかケパはサッリ監督の指示を無視。苛立つ指揮官を横目に、ピッチに留まり続けたのだ。

 そこでチームが勝てばまだ良かったが、結局PK戦でも相手の前に立ちはだかったスペイン代表守護神はシュートを1本セーブしたものの、優勝へは導けず。世界中で非難を呼ぶ結果となっていた。

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 それから2年、ケパは『The Players' Tribune』で当日の騒動に言及。「ここできっぱりと決着をつけよう」と内幕を明かしている。
 
「全ては大きな誤解だった。セーブをした後、足に何かを感じたので、トレーナーを呼んで何でもないことを確認したんだ。そして何より、チームとして一息つけるようにしたかった。すると、監督がウィリーをアップさせるのが見えた。彼は僕がもう無理だと思ったのだろう。ただ、僕はプレーを続けられないような深刻な問題ではなかったので『大丈夫だ、怪我をしていない』と合図しようとした。しかし、ウェンブリーの8万人以上の観客の前でのことだから、当然理解してもらえなかった。

 決勝の後、ドレッシングルームで携帯電話を手にしたとき、自分が世界的なニュースになっていることに気付いた。ほとんどの人が、私がマウリツィオを見下していると思ったようだ。僕は誤解されているように感じた。自分はただ『大丈夫』と伝えたかっただけなんだ。記者にこのことを説明しようとしたが、できなかった」

 そのうえでケパは、新シーズンからはラツィオで指揮を執るかつての指揮官ほか、迷惑をかけた多くの仲間たちに2年越しの謝罪を行なっている。

「幸いなことに、今ではただの昔話に過ぎない。僕は今でもマウリツィオと素晴らしい関係を築いている。次回、同じような状況になったときには、どうすべきか分かるだろう。第4審がボードを上げたとき、明らかに僕は降りるべきだった。

 マウリツィオ、チームメイトであり偉大なプロであるウィリー、そして試合中やその後の数日間に発生した騒音など、全てを我慢しなければならなかったチームメイトやファンに申し訳ない気持ちだ」

 昨季は新加入のエデゥアール・メンディにポジションを奪われ、不本意なシーズンを過ごした26歳。気持ちも新たに、新シーズンで再びファーストチョイスへ返り咲けるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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