「冷や水を浴びせられた」敗れたチリの地元メディアは“運命の気まぐれ”を嘆く「忌まわしいプレーが…」

2021年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「あのゴールが決まっていれば…」

チリ代表のゴールかと思われた場面は、日本のファンもヒヤリとしたはずだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 なでしこジャパンは7月27日、東京五輪のグループステージ第3戦でチリと対戦し、1-0で勝利を収め、決勝トーナメント進出を決めた。

 チリはこの結果により、五輪敗退が決まった。同国の現地メディア『La Tercera』は、「我々のチームは東京オリンピックから"解雇"された」と嘆きつつも、「日本のダイナミックなサッカーは素晴らしかった」と伝えた。

「感動的な閉幕となった。今しかないとすべてを賭けたチームは、宮城スタジアムの芝生に、自分たちのすべてを置いてきた。ラス・ロハスの作り上げたチームに対する批判はありえない。今日のパフォーマンスは今大会で最高のプレーだった。実力差のあるライバルを相手に、最小限の差で敗れたのだ。あまりにも早い終わりだった」

 そして、なでしこの戦いぶりを「日本はダイナミックでバリエーションに富んだプレーを持ち味とする素晴らしいチームだ」と称え、「チリの選手たちは、ライバルの攻撃のプレッシャーに耐え続けなければならなかった。足で止め、頭上で戦い、地面に身を投げ出した。守備の仕事というのは疲れるものだ。それに、これまでの2試合には見られなかった攻撃的な姿勢も見せた。とても大胆だった」と綴っている。
 
 しかし、「その大胆さは90分は持たなかった。後半に入るにつれ、日本の優位性がより明らかになった」と振り返っている。

「あの瞬間、フランシスカ・ララのヘディングシュートがクロスバーを直撃し、ボールはライン上に落ちた。だが、確かな技術により、ボールは完全にゴールに入っていないと判断された。

 その運命の気まぐれが、77分の田中美南のゴールで冷や水を浴びせられるという事態にしてしまった。あの忌まわしいプレーがなければ、勝利を手にすることも夢ではなかっただろう。だが、それは夢のままで終わった」

 そう結果を嘆き、「ラス・ロハスのチームは経験を積むことだけではなく、結果を求めていた。歴代最強とされる選手たちのプレーは素晴らしかったが、ライバルたちとの明確な差も突き付けられる結果となった」と締めくくっている。

 チリを破ったなでしこジャパンは決勝トーナメント進出を決め、30日にグループステージ初戦で米国女子チームを3-0で破ったスウェーデンと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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