「Jとは全くレベルが違う」FW前田大然はメキシコの何に“世界基準”を感じたのか?【東京五輪】

2021年07月26日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

一枚目の交代カードで今大会初出場

メキシコ戦で65分から途中出場した前田。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

[東京五輪グループステージ第2節]U-24日本2-1U-24メキシコ/7月25日/埼玉スタジアム2002

 待望の出番は65分にやってきた。

 前半で2点をリードしたU-24日本代表の森保一監督が、最初に切った交代カードが、FWの前田大然だった。

 相馬勇紀に代わって、左サイドハーフに入り、80分に三笘薫が投入されると、右へ回る。「まずは守備からしっかりやってくれと言われた」というタスクは、忠実にこなした。

「こういう試合は自分が自分がというより、チームのためにやらないと今後上に行けないと思う。チームが勝つために、途中から出た選手が貢献しないといけない」

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 この五輪代表では、上田綺世と1トップの定位置を争う存在と見られていたが、Jリーグでの脳震とうの影響で、負傷した上田とともに直前合宿での調整が遅れた。その間に、元々はバックアップメンバーだった林大地が好プレーを披露。南アフリカとの初戦に続いて、メキシコ戦でもスタメンの座を射止めた。

 初戦は出番がなかった前田は、これが今大会初出場。「正直、無観客だし、あんまり実感がない。でもチームの勝利に貢献できて良かった」と、大舞台に立った感想を、淡々と振り返った。

 ポルトガルでもプレー経験がある前田だが、世界の厳しさも感じたようだ。

「ほんと、球際とか、Jとは全くレベルが違う。こういう試合を経験できるのは、僕にとって大事なこと」

 クローザー役のまま大会を終わるつもりは、さらさらないだろう。野性味溢れる快足アタッカーは、FW陣初ゴールを虎視眈々と狙っている。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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