「我々の敵は日本じゃない」南アフリカ監督が、オリンピック初戦を控えて最も恐れていることとは? 会見で明かす

2021年07月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

同チームは月曜日に練習を開始

日本と南アフリカの試合は22日に行なわれる。(C)Getty Images

 東京五輪のサッカー男子は、7月22日からグループステージが開幕する。しかし先日、日本の初戦の対戦相手である南アフリカ代表の選手ら3人が、新型コロナウイルスに感染したことが判明し、選手を含む21人が濃厚接触者に該当すると認定された。

 19日から、五輪の大会組織委員会および、国際サッカー連盟(FIFA)などの関係組織は日本対南アフリカの開催可否について協議および調整に入ったとされる。だが翌20日、メインプレスセンターでの会見に臨んだ大会組織委員会の武藤事務総長は、「定められたルールを守り、試合の6時間前に行なわれる検査で陰性であれば試合に出られる」という判断基準を明らかにしている。

 それと同日、南アフリカのチームを率いるデイビッド・ノトアネ監督が、トレーニングを行なった後に記者会見に臨み、心境を語ったようだ。南アフリカの放送局『SABC NEWS』や英紙『The Independent』などが報じている。

 ノトアネ監督は、「正直、今の私の関心事は日本との対戦ではなく、選手の健康だ」と述べたという。
 
「残された選手はわずか18人で、この新しい環境に慣れるための時間はまったくなかった。私たちにとっての最大の敵は日本ではなく、フィールド外の要因が影響している。今の状況では、選手がフィールドでプレーすることが、フットボール以上のものになってしまっている。精神的にもとても厳しい」

 そして、「孤立無援の状態であることも難しくしている」とチームを取り巻く環境に苦言を呈し、記者たちからの質問にも「新型コロナの話ばかりだな」と肩をすくめたのち、このように語ったという。

「最悪の場合、大会出場停止になる可能性もあった。そう考えると、日本で試合をするチャンスが与えられたことには感謝している。コロナに感染した場合のことを経験するためにここに来たわけではないし、期待していたわけでもない。100パーセントの状態で臨むために全力を尽くしてきた。難しい状況にあるが、グループステージの試合としては、木曜日にチャンスがあることも知っている。南アフリカの冬は終わったのだから」

 ちなみに、『SABC NEWS』によれば、南アフリカ・サッカー連盟は日本戦以降のフランス戦、メキシコ戦に向けて、強化選手の派遣を検討しているという。今後の動向が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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