「カネを追う者が幸せになるとは限らない」パリSG移籍のドンナルンマに名将サッキが苦言!「もっとミランに感謝すべきだ」

2021年07月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「カネでたどり着かないところにもアイデアでたどり着ける」

ミランとの契約を更新せず、パリSGへ移籍したドンナルンマ。(C)Getty Images

 PK戦での決定的なセーブで母国に53年ぶりの栄光をもたらし、EURO2020の大会MVPに輝いた。ジャンルイジ・ドンナルンマの市場価値は、ますます高まるばかりだ。

 そのドンナルンマを、ミランはこの夏に手放した。ミーノ・ライオラを代理人とするドンナルンマと契約延長に至らず、契約満了を迎えたからだ。ドンナルンマは16歳でセリエAデビューを果たしたミランを去り、パリ・サンジェルマンに移籍した。

 新たに結んだ5年契約の年俸は、1000万ユーロ(約12億5000万円)とみられる。一方、フリーでの移籍となったため、ユース時代からドンナルンマを育てたミランは移籍金を得られなかった。

 かつてミランで黄金期を築いたイタリアの名将アリーゴ・サッキは、ドンナルンマに苦言を呈している。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』のインタビューで、「残念だ」と話した。

「クラブは彼をビッグにした。もっと感謝を示すべきだった。カネを追う者が、必ずしも幸せにたどり着くわけではない」

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 投資会社エリオットがオーナーのミランは、補強を進めながらも収支に気をつけている。サッキは「どのクラブもそうすべきだ」と話した。7月17日に獲得を発表したオリビエ・ジルーについては、「最近は出場機会が少なく、リスクになり得る」と述べている。

「だが、大金を投じたくなければ多少の不都合はあり得ると承知のはずだ。わたしはカネでたどり着かないところにもアイデアでたどり着けると教わってきた。ミランにはそのアイデアがある」

 ただ、サッキが新シーズンのセリエAで有利とみているのは、マッシミリアーノ・アッレーグリ監督が復帰したユベントスだ。サッキは「アッレーグリには明確なアイデアがあり、それを適応するのがうまい」と評している。

「彼は自分が望むことを知っており、ほぼつねにそれを手に入れてきた。わたしは、インテルやミランよりユベントスが有利だとみている。彼らにはより多くの何かがある」

 昨シーズンのセリエAはインテルがユベントスの連覇に終止符を打ち、11年ぶりに王座を奪還した。2021-22シーズンは、ユーベがその王座を取り戻すのか、注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

【動画】パリに到着したドンナルンマの様子をチェック! 

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