代表デビューから2年…久保建英、本格ブレイクか伸び悩みか? スペイン戦、そして五輪本大会で問われる真価

2021年07月17日 元川悦子

18歳になった直後にA代表デビューするも2年間ゴールが生まれず

U-24代表の攻撃の核となる久保。スペインを相手にいかなるパフォーマンスを見せてくれるだろうか。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 東京五輪初戦・南アフリカ戦(東京)まで残り5日。森保一監督率いるU-24日本代表は17日、本番前最後のテストマッチとなるU-24スペイン代表戦(神戸)に挑む。

「我々も東京五輪で金メダルを目指しているので、同じ目線を持って戦ってほしい」と指揮官はコメント。キャプテン吉田麻也(サンプドリア)も「欧州チャンピオンであり、今回の優勝候補。各々の実力差だったり立ち位置を把握する上でもいい試合になる」とモチベーションを高めていた。

 7月11日(日本時間12日未明)に幕を閉じたEURO2020でベストイレブンに選ばれた18歳のペドリ(バルセロナ)を筆頭に、世界屈指のタレントが揃う強豪相手に日本がどこまで戦えるのかというのは、非常に興味深いところ。吉田が言うように「本番前の試金石」という意味でも重要度の高いゲームになりそうだ。
 
 とりわけ、スペイン・バルセロナで少年時代を過ごし、帰国後はFC東京のアカデミーで成長し、日の丸を背負うようになった久保建英(レアル・マドリー)の意気込みはひと際、強いはず。「本番前に強いところとあまり組めないイメージがあるけど、本当の優勝候補とやれるのはメリットしかない」と本人も目を輝かせていた。メディアには具体的名前こそ挙げなかったが、バルセロナのひとつ下にあたるペドリ、同い年のエリック・ガルシアらに負けたくないという気持ちは少なからずあるはずだ。飽くなき闘争心をピッチ上で思いきり示してほしい。

 その久保だが、18歳になった直後の2019年6月のエルサルバドル戦(宮城)でA代表デビューを果たしてから、ちょうど2年が経過した。ここまで代表キャップ数11に達しているが、ゴールはゼロ。コロナ禍で2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選に空白期間が生じ、2021年は東京五輪代表活動に専念したことも重なって、金田喜稔(現解説者)の持つ19歳119日の日本代表最年少記録更新も果たせぬまま、現在に至っている。
 

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