「スターリングは素晴らしいダイバーだ」デンマーク人記者が痛烈な皮肉「PKだと理解できた人は誰もいない」

2021年07月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

「多分イギリスの新聞を除いて…」

デンマーク人ジャーナリストから「ダイブ」だと非難されたスターリング。(C)Getty Images

 7月7日に開催されたEURO2020準決勝、デンマーク対イングランドで勝負を分けたのは微妙な判定だった。

 互いに1点ずつを取り合って突入した延長戦、問題のシーンが起きたのは104分だ。エリア内でドリブルで仕掛けたラヒーム・スターリングをヨアキム・メーレが倒したとして、主審がイングランドにPKを与えたのだ。軽い接触だったため、デンマーク側は猛抗議するが、VAR検証でも判定は覆らなかった。

【動画】判定は妥当? 物議を醸しているイングランドのPK獲得シーン(1分24秒~)

 結局、そのPKのこぼれ球を自ら押し込んだハリー・ケインのゴールが決勝点となり、デンマークの快進撃は終わりを迎えた。

 勝負を分けたジャッジには、英『talkSPORT』でコメンテーターを務めるジョゼ・モウリーニョや、元アイルランド代表のロイ・キーンも「ノーファウル」と主張するなど、世界中で議論を呼ぶなか、敵国に痛烈な皮肉を浴びせたのがデンマーク人ジャーナリスト、カーステン・ウェルゲ氏だ。英『Sky Sports』でこう語っている。
 
「デンマークでは、あれをPKと見なすことができる男女に1人も会ったことがない。あれがペナルティだと理解できた人は誰もいなかったし、海外の新聞を読んでもそうだ。多分イギリスの新聞を除いてね。今朝の英字新聞を読むと、大きな話題にはなっていなかった。それが現実だ」

 さらには、ドイツ代表のレジェンドの名も持ち出し、スターリングにも不快感を露わにしている。

「スターリングは素晴らしい選手であり、素晴らしいダイバーだと言わざるを得ない。我々は選手がダイブするのを好まない。何年も前にデンマークの解説者としてイングランドのリーグを担当していたときのことを思い出すと、ユルゲン・クリンスマンがトッテナムでプレーしていた際に、誰もが『彼はダイバーだ!』と言っていたのを覚えているよ。今は、ダイバーもたくさんいるね。ケインも非常に優れたダイバーだ。ヨーロッパのサッカーのやり方に適応しただけかもしれないが」

 1点を争う好ゲームだっただけに、後味の悪さを嘆く人は少なくないようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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